鍵は「遊び心」と「ハイブリッド」! 王者ダイハツがスズキに首位を明け渡した「軽自動車」市場の異変 (2/2ページ)

キーワードはハイブリッドの有無か

 スズキはスペーシア以外でもワゴンR、ハスラーなど軽自動車のなかでは販売中核車種にハイブリッドユニットを搭載している。いまどきの日本での新車販売では、ハイブリッドという“おまじない”は販売促進活動には効果抜群。この“おまじない”分がスズキリードの原動力となっているようである。

 さらに新型ハスラー発売後、半年弱を経てデビューしたタフトの販売状況がおとなしいのも気になるところ。タフトの販売台数が全軽自協の統計に反映されるようになった6月から9月までの月別販売台数では、一度もハスラーより多く売っている月はない。遊び心溢れるだけでなく、ハイブリッドを搭載しているハスラーに対し、ワクワク感で少し物足りない真面目なタフトが委縮してしまっているようにも見える。

 販売台数にはそれほど貢献しないものの、納車まで1年半以上待ちとされるジムニーや、アルトワークスなど、車歴が長く知名度の高いイメージリーダー的存在もスズキならではであり、全体の販売へも少なからず良い影響を与えているといえるだろう。

 スズキがトップとなっているとはいえ、ダイハツとの差は僅か。今後2020暦年締め年間販売台数トップをめぐり、スズキ、ダイハツ双方ともに自社届け出を活発化させて販売台数の上積みを図ってきたり、“デッドヒート”を繰り広げる可能性は高い。単なるトップ争いだけではなく、軽自動車の購入を検討していれば、好条件獲得の好機なので、今後とも注目してもらいたい。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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