「無保険車」と事故ると被害者は「自腹修理」! なぜ「自賠責」の補償内容は見直されないのか? (2/2ページ)

支払基準は内閣総理大臣が定める

 ちなみに、この法律の第三条には次のように記されている。

『自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。』

 交通事故を起こしてしまったとき、車両側の欠陥を指摘して無罪を主張するというマインドは、こうした条文を背景としているのだろう。しかし、ここにもあるように責任を回避するには構造上の欠陥を証明する必要があり、非常にハードルが高いといえる。

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 それはさておき、法律で定められていることもあり自賠責保険の補償範囲というのは、どこの保険会社で加入しても同じ支払基準となっている。限度額でいうと、ケガの場合が120万円、死亡の場合は3000万円、後遺障害についてはもっとも重い状態で4000万円となっている。正直、これでも足りないため任意保険で対人補償をカバーするわけだが、こうした補償内容について見直されることはないのだろうか。

 前述した「自動車損害賠償保障法」では、こうした支払基準については『国土交通大臣及び内閣総理大臣が定める』とされている。つまり政権の判断によって見直すことは不可能ではない。もっとも、いまの日本はインフレ率も極端に低く、補償内容を増額する方向で見直すべしという議論にはなりづらいだろう。

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山本晋也
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