プロに出すほどでもないクルマの「小さな傷」! 「いかにも直した」感が出ないセルフ補修のコツとは (2/2ページ)

手間を掛けられるなら1度盛ってから研ぐ!

 そしてこれはキズの深さによるが、深い場合は何回かに分けて注して、層を厚くしてやることも大切となる。つまり穴を埋めて、塗装面とできるだけツライチにしてやることで目立たなくするというわけだ。逆に浅いキズに対して盛りすぎるとミミズバレにみたいになったりして、これまた目立ってしまうので注意したい。

 もし手間をかけてもいいなら、出っ張るぐらいに盛って、完全に乾燥させたら、周囲をマスキングテープで覆って、芯に巻いたペーパーヤスリで塗装面と同じになるまで研いで、コンパウンドで仕上げるとかなりきれいになる。また、費用をかけてもいいなら、マスキングテープでキズのまわりを覆って、缶スプレーでキズ部分だけ吹いてやるのもきれいに仕上がる。ただ、小さなキズのために缶スプレーを用意するのは無駄といえば無駄ではある。

 色については、クルマの塗装は日光などで退色しているので、カラー番号で同じ物を用意しても微妙に違いがあるし、メタリックについてはなかに配合されている金属粉の向きが違ってしまうため、かなり合わない。具体的には反射の関係で、黒ずんで見えることが多く、タッチアップではどうしようもない問題ではある。

 タッチアップとはいえ、手間をかけないときれいにはならないし、手間をかければけっこうきれいに仕上げることはできる。ただ、ここまで紹介しておいていうのもなんだが、出てしまった下地やキズをパッと見わからない程度でやめておくというのも大切な判断。そうすれば手間も費用もかからず、気持ち的にも楽。もう少し、もう少しで欲が出たけど、結局失敗したよりはましと気軽に考えることも大切だ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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