オデッセイらしさをとことん追求! チーフエンジニアがマイナーチェンジに込めた思いとは (1/2ページ)

アルヴェルは意識せず! オデッセイのファンに響く進化を

 11月5日に二度目のマイナーチェンジを受けたホンダの旗艦ミニバン「オデッセイ」。そのアップデートされた内外装や走りの狙いはどこにあるのか。開発を指揮した本田技研工業四輪事業本部ものづくりセンターの長 毅(ちょう つよし)チーフエンジニアに聞いた。

──オデッセイが属するラージサイズのミニバンは、日本国内ではトヨタさんのアルファード/ヴェルファイアが圧倒的に強いものの、中国では数多くのモデルがひしめき合っている状況です。そうしたライバルに対し、今回のマイナーチェンジでどのような点を強みとして訴求したいとお考えですか?

長 毅さん(以下、長):アルファード/ヴェルファイアに関しては、われわれはカテゴリーが違うクルマだと思っています。そして、われわれが乗っても触っても、とてもいいクルマだと感じております。ですがオデッセイはオデッセイのカテゴリーのなかで良さを伸ばし、お客さまに共感していただこうと思っているので、アルファード/ヴェルファイアに勝ちたいという発想は持っていません。

それは中国でも同じで、あちらではビュイックGL8がナンバー1のクルマですが、それは全長が5mを優に超えますので、オデッセイのサイズ感を求めてくれる中国のお客さまに向けていかに進化させるかという考えで開発してきました。

そのなかで、オデッセイはデビューからもう7年が経過していますので、「ああ、変わったね」と思ってもらえるような、かつ存在感を強く、でもギンギラギンにはせずに配慮したエクステリアにしています。もうひとつはインテリアと電装系ですね。電装系はつねにアップデートしないと後れを取ってしまいますので。

──最近はコネクテッド技術も進化・普及してきていますので、電装系は陳腐化が早いですよね。

長:ホンダコネクトも間に合えば良かったんですが、(オデッセイは)モデルが古いのを引きずっている面も正直ありますね。電装系のプラットフォームを変えるのは、人間で言えば脳神経を変えることになるので、マイナーチェンジで変更するのは難しいですね。

──直近のホンダさんの内外装デザインはシンプル・上質という方向性ですが、今回のオデッセイもそうした全体の流れを踏まえていますか?

長:恐らく今後はフィットのような方向性に向かっていくと思いますが、まだこのMPVカテゴリーに関しては日本も中国もトレンドがちょっと違うんですね。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

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ホンダS2000(2003年式)
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