「現場」を知らない的外れな施策! タクシー&バス業界の「運転手不足」解消にならない「二種免許」受験資格の緩和 (1/2ページ)

受験資格が19歳以上、普通免許等保有1年以上となる

 2020年6月2日に“改正道路交通法”が可決及び成立し、6月10日に交付された。今回の改正道路交通法では、“第二種免許等の受験資格の見直し”が行われた。なお施行については、2022年までを目指しているとのこと。

 現行法下では、タクシーやバスなどの旅客輸送車両の運転に必要な第二種免許の受験資格は、“21歳以上かつ普通免許保有3年以上”となっている。なお受験資格の特例として、旅客自動車教習所の教習修了者等(第二種免許)については、21歳以上かつ普通免許等保有2年以上となっている。これが改正道路交通法では、特別な教習を修了した者について、第二種免許(大型免許・中型免許も緩和)の受験資格を19歳以上、普通免許等保有1年以上となる(21歳に達するまでの間に、基準に該当する違反を行った場合には、講習の受講義務あり)。

 第二種免許と同時に受験資格が緩和される、大型免許や中型免許が必要なトラックドライバーの方が、人材不足は深刻なのだが、同じようにタクシーやバス業界も慢性的な乗務員不足となっているので、今回受験資格が緩和されている。

 とはいっても、じつは世の中には第二種免許を持っているのだが、旅客輸送業界に関わっていないという人が多く存在しているのもまた事実。つまり、高齢化が進むなか、次の世代が入ってこないため、慢性的な乗務員不足となっている。 “稼げない仕事”とか、“きつい仕事だから”といったことで、第二種免許を持っていても異業種で働く人が多いため、そのような人を呼び寄せるような魅力的な仕事にしていく方が効果的ではないかとの声もある。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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