【試乗】新型ルノー・ルーテシアは国産コンパクトキラー! 極上の走りと先進の安全&快適装備で日本を席巻する (1/2ページ)

趣味人が乗るレアなクルマというイメージを払拭!

「ルノー・ルーテシアが欧州Bセグメントモデルの中で販売ナンバー1を獲得した」。

 そう聞いて腰を抜かしかけた。

「欧州で販売された全モデルの中でも2位。トップはゴルフだった」

 ルーテシアは欧州のコンパクトハッチバック市場を席巻している。ゴルフは一つ格上のCセグメントに組み入れられる。つまり、コンパクトなBセグメントではまごうかたなき「ヨーロッパの国民車」の地位を得ているのだ。

 たしかにヨーロッパを旅していると、ルーテシアの姿を頻繁に目にする。レンタカーで借り受けたことも少なくないし、とても乗りやすかった記憶がある。フランスやイタリアの狭い石畳の小道を、チョコマカチョコマカと縦横無尽に駆け回った。ドイツ遠征でのアウトバーンでも、エンジンを唸らせながら巡航したのである。いかにも欧州で支持されるであろう作り込みに感心した。

 ただ、日本ではどちらかといえば「レアカー」として見られている節がある。ルノーのアートなデザインは、「好きな人は好き」という強烈な個性を発散させているからであろう。残念ながら、街中で頻繁に目にするモデルではないのだ。趣味性が強いとも言える。

 欧州ほど大ブレイクしていないのは、どこか日本人好みの装備がなかったからだと想像する。もはや大衆車でさえ標準装備の大きなモニターがなかったり、リヤシートのカラクリ細工で荷室を自在にアレンジできる、といった微に入り細にわたる機能がなかったりする。オシャレ度より使い勝手を優先する日本人には、しっくりと馴染まなかったのかもしれないのだ。

 ただ、5代目となった新型ルーテシアは、一気に日本人のハートに飛び込んでくるかもしれない。そう思わせられるのだ。


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