普通のものを使用するとどうなる? アイドリングストップ車の高額な「専用バッテリー」の中身とは (2/2ページ)

アイドリングストップ車のバッテリーの価格は通常の約2倍

 アイドリングストップ車のバッテリーが、専用設定となっているのはこのためで、瞬間的な大電流の取り出しとその回復力(充電効率、クイックチャージ性能)に対策が施された強化型が使われている。エンジン始動でバッテリーから大きな電力を取り出しても、短時間で元の状態に回復できる性能が与えられている。

 ただし、その分だけ高価な設定となり、従来型バッテリーの約2倍の価格で流通しているようだ。

 では、このアイドリングストップ車に通常のバッテリーを使ったらどうなるだろうか。頻繁なセルモーターの使用に対し、バッテリーの充電能力が追い付かず、いわゆるバッテリー上がりの状態に陥ることになる。アイドリングストップを繰り返すうち、セルモーターを回せなくなってしまうのだ。

 ちなみにバッテリーに関して言えば、ハイブリッド車は動力用モーターの電源として大容量のリチウムイオン電池やニッケル水素電池(駆動用バッテリー)が使われているが、ハイブリッドシステムを起動するため、やはり従来通りの鉛酸電池(補機バッテリー)も使われている。


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