マイナーチェンジした王者ホンダN-BOX! 6つの気になるポイントを開発陣に聞いてみた

先代モデルで気になったポイントもチェックしてみた

 12月24日にマイナーチェンジされたホンダN-BOX。事前に開かれたメディア向け説明会の場で伺った、気になる情報などを紹介していこう。

●そもそもN-BOXにマイナーチェンジは必要だったのか?

 N-BOXは販売が絶好調なだけに、マイナーチェンジの必要性を疑問に感じる方も少なくないだろう。この疑問を商品企画の担当者に聞いてみると、「細かな法規対応に加え盛り込める技術が出てきているのもあり、このマイナーチェンジは必要でした」との回答。王者N-BOXといえども自己鍛錬していかなければならないというわけだ。

●先行車追従型ACCが停止まで対応しなかったのはなぜ?

 先行車従型のアダプティブクルーズコントロール(ACC)は軽自動車でも珍しくなくなったのに加え、停止まで対応するものが増えている。ホンダの軽自動車でもハイトワゴンのN-WGNとN-ONEは停止まで対応しており、N-BOXもそうなるのを筆者も期待していた。しかし、N-BOXのアダプティブクルーズコントロールの対応スピードは30km/h以上のままである。

 この点を開発スタッフに聞いてみると「要望もそれなりにあり、対応できないわけではないのですが、アダプティブクルーズコントロールを停止まで対応するというのは操安も関係する意外に大変な改良というのもあり、今回は見送りました」。

 これは筆者の想像だが、ホンダの停止まで対応するアダプティブクルーズコントロールは電動パーキングブレーキとセットになっており、N-BOXはマイナーチェンジ後もパーキングブレーキが足踏み式のままということも無関係ではないのかもしれない。

●サスペンションは変わっている?

 とくに公表のなかったサスペンションは変更されていないそうで、しなやかな標準系、しなやかさのなかに芯の通ったカスタムというキャラクターはそのままだ。

●静粛性の向上や振動の低減はどのくらい?

 開発スタッフに聞くと「マイナーチェンジ前後のモデルを同時に乗り比べたら分かる程度でしょうか」とのことで、これは現行N-BOXがマイナーチェンジ前から非常に静かなクルマだったことの象徴ともいえそうだ。

●忘れてはいけないスロープ仕様の存在

 N-BOXに福祉車両として設定されるスロープ仕様は、シートを収納したリヤシート部分に車イスのまま1名が乗車できるというものだ。ザックリとした使い方はリヤシートを収納、スロープを出し、リモコンで操作する電動ウインチで車イスのまま乗車、固定すると、比較的簡単かつ労力も少ない。

 価格はN-BOXのスロープ仕様は通常のN-BOXと一緒に工場で生産されることや消費税が非課税となるのもあり、通常のN-BOXプラス20万円少々と比較的安価。超人気車だけにこういった取り込みは大変重要だと思う。

 またN-BOXのスロープ仕様はリヤシートを収納しなければ使い勝手をはじめ通常のN-BOXとほとんど変わらず、普段使いもまったく問題ない。必要性のある方はクルマも含めた福祉の知識を持つスタッフが在籍し、福祉車両の展示車もあるホンダオレンジディーラー(全国に408拠点)で実車確認してみてほしい。

●くるますく

 マイナーチェンジされたN-BOXの発表を期に、自動車用抗ウイルス用品の「くるますく」というものが発売された。「くるますく」を簡単に説明するとエアコンフィルターに被せる金網のようなもの。ウイルスに物理的ダメージを与えることで、車内のウイルス減少に大きく貢献する。15分ほど内気循環させることで、99.8%以上のウイルスを除去することが可能だ。

 価格は7040円(税込み)。交換サイクルはエアコンフィルターと同じ1年または1万5000km走行となる。新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、エアコンフィルターの交換の際などに購入を考えたい商品である。なお、まずは新型N-BOXのみの設定となっており、そのほかの車種は順次開発・採用を検討していく予定だ。


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