最高のスーパーカーNSXのスペックは? 初代から新型モデルまで解説 (2/2ページ)

2代目NSXの洗練された外装とインテリア

 スーパースポーツとしてのローアンドワイドで四隅に大径タイヤが主張する骨格を必須条件に、相反する空力的な軽やかさと機能的な羽根のような造形をボディに組み合わせるイメージでデザインされた。軽さを主張し、優れた機能性をもつフローティングリヤピラーはエクステリア造形の一部としてその存在を強く主張するとともに、ボディーサイドの空気流を効率的に流すという重要な役割を果たしている。

 ボディカラーはイメージカラーのバレンシアレッド・パールをはじめ全9色を用意し、年に1度優れたカラーデザインのクルマを表彰するオートカラーアウォード2016ではバレンシアレッド・パールとヌーベルブルー・パール/オーキッドの2種類が特別賞を受賞した。

 さらにカスタムオーダーとしてカーボンファイバーエクステリアスポーツパッケージ、カーボンファイバーリヤデッキリッドスポイラー、NSX専用鍛造ホイール、カーボンセラミックブレーキローターを用意する。

 インテリアはインストルメントパネルの中央に強固な骨格を思わせるガーニッシュデザインを採用。羽根のような軽さを追求したエクステリアを支える強固なコックピットをイメージしてデザインされている。インストルメントパネルの内部にはアルミ押し出し材のビームを配置し、実際にコックピット強度を高めるなど、目に見えない部分の軽量化と作り込みにもこだわっている。

 インテリアカラーはエボニー、レッド、オーキッド、インディゴなど全8色を用意し、スポーティ感を高めた。また、内装にもカスタムオーダーとして運転席&助手席4ウェイパワーシートやカーボンファイバーインテリアスポーツパッケージ、アルカンターラルーフライニング、カーボンファイバーエンジンカバーを用意する。

NSXの歴史

 1989年2月に開催されたシカゴショーで初めて公開されたNSXは「誰でも乗ることができる快適な高性能車」を目指して開発された。NSXの最大のトピックは、量産車としては初となったオールアルミによるボディだ。骨格から外板パネルまで99%にも至る部分がアルミ製で、これだけで155kgもの軽量化を果たしたと言われている。

 1990年にデビューしたNSXは、1992年1月に好みに応じて内装や専用外装色を選べる「カスタムオーダープラン」を創設。自分だけのNSXをつくり上げることができることも魅力のひとつだった。そして同年11月にはホンダのスポーツモデルの頂点を極めるグレード「タイプR」を追加。すでにエンジンは当時の自主規制値である280馬力をマークしていたため、動力性能を向上させるためにさらなる軽量化を実施し、ベースモデルから120kgもの減量を果たした。

 1997年のマイナーチェンジでは、MT車のエンジンを3.2リッターに変更。トランスミッションも6速となった。また、一旦消滅していたタイプRに代わるスポーツグレード「タイプS」も追加され、サーキット走行をメインとするユーザー向けには快適装備をほぼ省いて軽量化した「タイプSゼロ」も登場した。2005年2月にはスーパーGT参戦のホモロゲーションモデルの「NSX-R GT」を5台限定で販売。5000万円という高額な価格に注目が集まったが、実際に販売されたのは1台と言われている。

 そして初代NSXはこの限定車を最後に2005年7月に15年にもわたる歴史に幕を閉じた。そして12年のときを経て2代目NSXが誕生した。

まとめ

 2020年シーズン、F1で大活躍したホンダのフラッグシップスポーツカー、NSX。1990年の誕生から30周年を迎え、これからも進化し続けていくであろうNSXの今後に期待したい。


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