新型三菱アウトランダーが北米で発表! 新開発のパワーユニット搭載など大幅進化

先進安全装備も充実した新世代SUV

 三菱自動車は、人気クロスオーバーSUV「アウトランダー」をフルモデルチェンジし、アメリカ/カナダ/プエルトリコにて2021年4月より発売する。なお、アメリカのAmazon Liveにてオンライン発表会を実施し、商品説明ビデオやカーコンフィギュレーターなどのコンテンツで魅力を紹介。2021年3月31日までAmazon Liveにて視聴可能だ。

 まず注目なのは力強さをアップさせたスタイリングだろう。コンセプトはBOLD STRIDE(ボールドストライド)とし、ドライバーが自信を持って新しい一歩を踏み出せる力強さや頼もしさを表現している。

 新世代のダイナミックシールドを採用したフロントマスクは、先代よりも迫力をアップさせている。デイライトとウインカーを薄くしてシャープな印象にしつつ、ヘッドライトはバンパーサイドに大型の形状で配置。存在感は大きく増していると言っていいだろう。

 リヤビューは先代モデルよりも薄型となったテールランプを採用。よりシャープな印象に生まれ変わった。タイヤを背負うパジェロの伝統的なリヤスタイルからインスピレーションを受けた、個性的かつ洗練された造形に。水平基調のTシェイプテールランプと相まってSUVらしさやワイドなイメージを与えている。

 もちろん、運動性能も磨きをかけている。プラットフォームは新開発となり、衝突安全性の向上や高い操縦安定性を実現。三菱初のホットスタンプ式超高張力鋼板の採用で軽量化を、さらにエンジンルームやキャビンまわりには連続する環状構造を採用して、ボディの曲げおよびねじり剛性を大幅に向上させている。

 搭載するパワートレインは、2.5リッターガソリンエンジンを新開発。従来モデルに対し、最高出力は約8.9%、燃料消費率(WLTCモード)で約2.6%向上している。トランスミッションは8速スポーツモードCVTとなる。4WDは、前後トルク配分を行うセンターカップリングのデバイスに、電動モーターによる油圧クラッチを取り入れた電子制御4WDを採用している。停車時から全輪を強く拘束し、発進時から後輪駆動力が発生。4WDらしい力強い走りを体感可能だ。

 また、車両運動統合制御システム「S-AWC」はさらに進化。ブレーキ制御「ブレーキAYC」は後輪にも採用し、前後輪の分散制御に発展している。ハンドル角、ヨーレイト、駆動トルク、ブレーキ圧、車輪速などをセンサーで検知。ドライバーの操作と車両の状態をつねに正確に把握することが可能に。旋回時はブレーキAYCが前後左右輪の駆動力&制動力差を最適化。タイヤのグリップ能力をさらに引き出していのままに操れる操縦性を実現している。なお、ブレーキAYCに関しては2WD車にも取り入れており、ASCやABSなどと統合制御してさまざまな路面にて走行安定性を高めている。

 さまざまなシーンにおいて最適なドライブを楽しめるドライブモードを採用。4WD車は6モード、2WD車は5モードを設定している。フロアコンソール上のモードセレクターによって、道路状態で選べるドライブモードと運転スタイルで選べるECOが選択可能だ。ドライブモードは、NORMALをはじめ、舗装路でのスポーティな走りが可能なTARMAC、未舗装路での高いトラクション性能と安定性を発揮するGRAVEL、雪道など滑りやすい路面に適したSNOW、ぬかるんだ道や深雪などで走破性を高めるMUDが用意されている(MUDは4WD車のみ)。モード選択時はメーター内に走行シーンがイメージできる表示により、直感的にモード選択ができる。

 インテリアも上質さを高めている。力強さを感じさせる水平基調のインパネを採用。上部は触感のいいレザー巻きのソフトパッドにステッチをあしらって質感を高めている。インテリアカラーは、Pグレードにシックなブラックと開放感のあるライトグレーの本革シートを設定。インパネとドアトリムも同色とし、アルミニウムの加飾をシフトパネルに採用している。また、サドルタンのアクセントカラーを用意し、シートはセミアニリンの上級本革を使用したオプションカラーも設定している。

 Hグレードはスエード調コンビネーション素材のブラックシートとピアノブラック内装を、Mグレードはファブリック素材のブラックとライトグレーのシート、ピアノブラックの内装を設定した。

 メーターはグレード別に2種類を用意。三菱自動車初の12.3インチ全画面フルカラー液晶を搭載したフルデジタルドライバーディスプレイは、さまざまな情報を自由に組み合わせて表示可能。もうひとつのハイコントラストメーターは、中央に配置するインフォメーションディスプレイに、簡易的な矢印ナビなどを表示可能。7インチ液晶とアナログ表示により、高い視認性を実現しながら、立体的な文字盤と加飾付き指針により高級感を演出する。

 センターディスプレイはグレード別装備として9インチ大画面のスマートフォン連携ナビゲーションを設定。もちろん、Apple CarPlayやAndroid Autoなどにも対応している。

 さらに、三菱自動車初となる、ウインドシールドタイプの10.8インチヘッドアップディスプレイも搭載。運転に必要な走行情報や車線逸脱などの各種警報のほか、センターディスプレイと連携したナビ情報やオーディオ楽曲情報を表示する。

 もちろん先進安全機能も充実。高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT」を搭載。レーダークルーズコントロールシステム(ACC)とレーンキープアシスト(LKA)を統合して制御、車間距離と車線中央をキープしながら走行をサポートしてくれる。さらにナビリンク機能搭載車は速度標識を読み取って設定速度の自動切り替えや、ナビゲーションの地図情報を活用して高速道路のカーブや分岐などで適切な車速に自動調整することも可能だ。高速道路においても、渋滞時に停車後約30秒以内なら自動発進できる。

 そのほか、計11個のエアバッグの搭載やカーライフを快適かつ安心して楽しめるサポートシステム「三菱コネクト」を搭載。事故や故障時にボタン一つでコールセンターへ救助依頼が可能となる。さらに、スマートフォンを使い駐車位置の表示やライト点滅による自車位置確認が可能。乗車前にエンジンを始動しエアコンを作動させることも可能である。

 まずは北米からの発売となるが、日本で早く発売されることを期待したいモデルだ。そして従来モデルに搭載されているPHEVなどの追加発売されることだろう。三菱自動車の新世代SUVに注目だ。


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