ワーゲンバスの魅力を徹底解説! (2/2ページ)

■ワーゲンバスの魅力を深堀り

 前段で多くのファンを抱えるワーゲンバスについての魅力がなんであるかを簡単に記しましたが、ここではそれらについてもっと深堀りしたいと思います。

 ただ、ワーゲンバスでくくると歴代モデルで仕様やスタイルは違っていますので、ここでは歴代モデルの中でとくに人気が高く多くの人が“ワーゲンバス”を連想するT1ならびにT2、いわゆるタイプ2に共通する魅力を記述していきましょう。

・その1 愛くるしいフロントフェイス&内外装

 T1、T2それぞれに共通するのは丸形のヘッドライトがもたらすフロントマスク。見る人すべてが思わず笑顔になってしまう愛くるしい表情はワーゲンバスの大きな魅力と言えます。

 とくにT1の左右に分割したフロントウインドウやツートーンカラーを配し丸みを帯びたエクステリアデザインは、いまだに高い人気を誇ります。

 また、大きなステアリングやクラシックなメーター類などを配したインテリアはレトロな魅力満載!

 ワーゲンバスの内外装は多くの人を引きつける魅力を備えています。

・その2 実用的な室内空間

 荷室を重視した商用バンとしてデビューしたワーゲンバスですが、当時は珍しかった3列シートを配した乗用バン仕様が用意されていました。可愛い見た目とともに、実用性が大きく増したことでワーゲンバスT2はさらなる人気を集めていきます。

 また、T1、T2ともにコンパクトなサイズにもかかわらず広大な室内空間を備えていたことで、カスタムベース車両としても重宝されました。

・その3 アウトドアに使い勝手が良い

 先程、お話したように広い室内空間を有するワーゲンバス。その空間を活かし、用途に合わせて最大乗車人数など自分好みの仕様を選択できることで人気を集めました。

 2〜9人乗りを用途に合わせて選べますし、ピックアップ仕様まで選ぶことができたのはユーザーにとって大きなメリットだったのは間違いありません。

 とくに純正モデルとして設定されたキャンピングカーはアウトドアに使い勝手は抜群!

 キャンピングカー仕様以外も、ニーズに合わせて内外装を用意にカスタムできることなど、アウトドアでの使用感が良いことも人気を得た理由のひとつです。

・その4 独自のエンジンサウンドを楽しめる水平対向エンジン

 ワーゲンバスのタイプ2には、ビートルと同様の空冷OHV水平対向エンジンが搭載されています。

 冷却ファンにより走行中の空気を使ってエンジンを冷やす空冷の水平対向エンジンはパワーこそありませんが、「バタバタ」と独自のエンジン音を奏でるのですが、このサウンドを好むファンも少なくありません。

 このエンジンは構造がシンプルなことでボディ同様、各種チューニングで自分好みの味付けに仕立てることができることもマニアの心をくすぐるポイントです。

■話題沸騰!? 新型ワーゲンバスとは

 T4以降、国内での導入がないワーゲンバスですが現行モデルとなるT6は欧州市場で現在も好調な販売を行っています。

 とはいえ、国内でのワーゲンバスファンにT6は見た目といい、その存在といいあまり響くモデルとはいえません。しかし、ワーゲンバスの次期モデルと見られるコンセプトカーの登場は国内のみならず、世界中のワーゲンバスファンの注目が一気に沸き立ちました。

 そのコンセプトカーとは、2017年1月に開催されたデトロイトモーターショーへ出典された「I.D.BUZZ」です。

 世界初の多目的EVバンの提案型として発表されたI.D.BUZZは、完全自動運転モードを備えた新世代モビリティ。新しく開発されたモジュール式電動運転(Modular Electric Drive / Modularer Elektrifizierungsbaukasten, MEB)のプラットフォームが採用されています。

 このプラットフォームは最高出力150kW前車軸のモーターと、150kWの後車軸のモーター、さらに床下に配置された高電圧バッテリーで構成。

 気になるチャージ方法は、ワイヤレス充電または充電ステーションで行い、150kWの直流電源なら、約30分間で80%まで充電することができます。

 と、プラットフォームやEVシステムが大変興味深いI.D.BUZZですが、ワーゲンバスファンが注目したのがエクステリアデザイン。T4やT5の発展型ではなく、フロントのV字ラインや2トーンカラー、全体的なフォルムなど、まさに現代版T1と呼べるフォルムを備えているのです。

 新型ワーゲンバスは2022年に発売されることがアナウンスされています。

 いまのところ、国内導入があるかが未確定ではありますがワーゲンバスファンにとっては大いに気になるモデルといえるでしょう。


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