MX-30・UX・アリア! 新規導入のEVが「SUVばかり」な「合理的」理由とは (2/2ページ)

- 名前:
- 御堀直嗣
- 肩書き:
- フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
- 現在の愛車:
- 日産サクラ
- 趣味:
- 乗馬、読書
- 好きな有名人:
- 池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治
しかし、これから先はハッチバック車や4ドアセダン、あるいはミニバンなどMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)のEVも登場させなければ、あらゆる消費者を満足させることはできないだろう。
そもそも、クルマとしては4ドアセダンやハッチバックが王道であり、米国のテスラはモデルSを早くに導入した。モデルSの前にロードスターというスポーツカーがあったが、これはロータスの車体を利用した改造EVであり、ゼロから設計をしたEVとしてはモデルSが第1弾だ。次いで、モデルXというSUVを売り出した。
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ドイツのフォルクスワーゲンは、e-up!(イー・アップ)やe-Golf(イー・ゴルフ)というハッチバックから市場導入をはじめている。そしてEV専用設計となるID.3に加え、SUVのID.4もほぼ同時に発表した。メルセデス・ベンツもSUVのEQCやEQAを導入したのに次いで、4ドアセダンのEQSを用意している。BMWは、メガシティヴィークルと銘打ち、都市で活用できるEVとしてハッチバックのi3を最初に販売した。
フランスのプジョーは、エンジン車と共通の車体を使いながら、ハッチバックのe208と、SUVのe2008を相前後して市場導入している。
日本でも、マツダはMX-30、レクサスはUX300eというSUVを最初のEVとしたが、日産はハッチバックのリーフ、ホンダもホンダeでの導入とした。
単に最新ニュースを追いかけているとSUVが多いように感じるかもしれないが、各自動車メーカーとも若干の順序の違いがあったとしても、4ドアセダンやハッチバックのEVという車種構成は外していないといえる。