カレーうどんと電気ストーブで実感! Honda eはアウトドア&災害現場「無双」確実だった【V2H&V2L体験記・後編】 (2/2ページ)

これから一軒家を建てる予定ならEV×V2Hを考えるのもあり!

 こうして、太陽光発電所を兼ねた”泊まれる発電所”と呼べる宿泊施設、Looop Resort NASUでのホンダeを使ったV2H、V2L体験の1日を大満足のうちに終えたのだが、翌朝も、ホンダeから供給された電力、V2Hによる、ホットプレートで焼き上げられたホットサンドや、沸かしたお湯で淹れたコーヒーの朝食であった。

 今さらではあるものの、日本は災害大国でもある。地震、台風、水害など、大災害が繰り返され、東日本大震災級の大地震がいつ起こるか分からない。そんな国に住む者として、改めてホンダeのピュアEVなどのような電動車による電源車としての存在価値を思い知ることになったのである。しかも、V2HやV2L機器は100万円級の価格というのに、走ることはできない。それだけでは雨風や寒さもしのげない。ラジオも聞けない。が、ホンダeは先進感たっぷりのデザイン、先進性、充実装備、快適空間、給電機能とともに、ピュアEVならではの静かでトルキーかつ、ファンな走り、移動も楽しめるのだ。今回のV2H、V2L体験から、AC100V/1500Wコンセントが標準装備されるアドバンスグレードの495万円という価格が、妙に割安!? に感じられたのも本当である。

 ちなみに前編でも紹介したV2H機器の価格だが、現状、家庭のすべてのブレーカーが使えるプレミアムモデルで工事費込み約100万円と高価ながら、新車EVの同時購入(導入)、電気の契約プランによってはV2H機器に約40万円の補助金が出るため(約100万円→約60万円/一例)、これからEVを購入したり、電化住宅を新築して同時にEVを購入するようなケースでは、比較的お得なV2H生活が可能になるというわけだ。

 最後に、今回、ホンダeとともにお世話になったLooop Resort NASUについてだが、電動車のオーナーならぜひとも訪れてほしいリゾートコテージだ。充電設備のあるホテルはあっても、充電可能な、V2H体験もできるコテージタイプの宿泊施設などなかなかないからだ(電動車のオーナーでなくてももちろん宿泊可能)。宿泊棟は2棟あり、ホール棟と呼ばれるリビングダイニング&キッチン棟とともに1グループでの宿泊が基本。

 バスルームはひとつのみだが、知らないお客さんといっしょになることはない予約方式だから安心だ。人数によっては宿泊棟1棟+ホール棟のみの貸し出しもOK。料金は1人6875円から(曜日、シーズンによる)。夕食のケータリングメニューはBBQ食材セット1人前3300円(2名から)、しゃぶしゃぶまたはすき焼きセット1人前3300円(2名から)。朝食は自身で用意。チェックイン/アウトはTOWAピュアコテージのフロントにて。宿泊特典として、那須ハイランドパーク入園無料のほか、りんどう湖ファミリー牧場入園無料など、多数用意されている。

 そんなわけで、これからの那須高原が緑に輝く季節に、那須の森の中で自然と一体になれる、アウトドア感覚満点の太陽光発電所を兼ねた”泊まれる発電所”体験を、家族や仲間とともに過ごしてみるのはどうだろう。BBQを楽しみ、宿泊棟Aのテラスに設けられた籐のハンモックチェアで寛ぎ、那須高原の大自然と対話するのもいい。

 もちろん、ホンダeのようなピュアEVと相性抜群のLooop Resort NASUを訪れ、数日間滞在し、太陽光発電による200Vの普通充電を行えば、滞在中は那須高原の澄んだ空気を汚さない、爽快なリゾートドライブを満喫することができるだろう。そして今回体験した様々な可能性から、いつか、EVのある生活、リゾート地では電動車とLooop Resort NASUのような施設の組み合わせによる滞在、楽しみが、当たり前の時代になると思わずにはいられなかった。

 ちなみに、那須高原は美味しいお蕎麦屋さんやステーキハウスなど、食通をうならせる行列店、観光スポットも多い。ドライブ先として絶好のリゾートエリアであることも、那須高原フリークのボクとしては、付け加えておきたい。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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