パワーアップよりもダイナミックになったハンドリングが好印象
取材では2WD(FF)と4WDの両方に乗った。運転席に腰を下ろしてまず感じたのは、「ゼログラビティシート」と名付けた前席が、しっとりした着座感で、心地よかったことだ。
e-POWERは最高出力を85kWから100kW、最大トルクを280Nmから300Nmに高めている。とはいえ同じ場所で乗り比べたわけではないし、普通のノートも静かで力強いので、大きな違いは感じなかった。
一方ハンドリングはかなり印象が変わった。ひとことで言えばダイナミック。身のこなしはカチッとしていて、その後はワイドトレッドと17インチのホイール/タイヤの踏ん張りが効いている。
2WDと4WDの違いも明確だ。いわゆる生活四駆ではなく、コーナー立ち上がりでアクセルを踏み込むと、後輪が路面を蹴っていく様子が伝わってくる。回生ブレーキの減速度も2WDより上。でも唐突感を抑えたとのことで、たしかにノーズダイブは2WDよりむしろ控えめになっていた。
リヤフェンダーの張り出しを強調したスタイリングといい、ノートオーラは4WDがデフォルトに思えた。雪国暮らしでなくともこちらを選びたくなる走りから、技術の日産というフレーズが思い浮かんだ。