一度はやりたい「カニ走り」! ドリフトはお金が「いくらあれば」趣味にできるのか? (2/2ページ)

費用は1年でざっと165万円〜

 さて、では練習する際にかかる費用を見ていきます。良識ある大人は深夜の駐車場などでこっそり練習してはいけません。全国各地で開催されているドリフト練習会に参加するのが、安全に速く上達する近道です。上手な人のお手本が目の前にあるし、一緒に励む仲間ができてくると、より楽しく参加できるのです。だいたい朝8時〜午後3時くらいまでたっぷり練習できて、参加費は1万円〜1万5000円くらいのところが多いですね。

 友人などと同じクルマでWエントリーができるところも多く、その場合は追加で1名3000円〜5000円程度です。その際、ヘルメットとグローブは必須装備。場所によっては500円程度でレンタルできる場合もあります。行き帰りの交通費、ガソリン代、タイヤがあっという間にすり減るので、スペアのタイヤ代も必要です。練習会によっては、中古のタイヤを現地でリーズナブルに販売してくれるところもあります。

 さらに、練習を終えたら翌日までにはメンテナンスとしてオイル交換やクーラントの補充などをしておきたいですね。

 また、本当に趣味として続けられるのかどうか不安がある人や、自宅や近隣に駐車場がない、家族がいて実用的なクルマ以外は持つのが難しい、という場合には、練習会場で車両レンタルができるところもあります。1回5000〜8000円程度でレンタルでき、メンテナンスなども不要なのでかなりお手軽。まずはレンタル車両でトライしてみて、面白そうだと思ったら自分のドリフト車を物色するところから始めてみてもいいと思います。

 というわけで、86を購入して月に一度の練習会に参加し、ある程度のチューニングをした場合にかかる費用は、1年でざっと165万円〜ということになります。モータースポーツのなかでは、思いのほかリーズナブルかなという気もしますが、いかがでしょうか。

 もちろん、ドリフト車のチューニングを得意とするショップに相談し、好みやレベルに合わせて仕上げてもらうとまた金額は変わってきますし、ぶつけたり壊れたりすると費用も跳ね上がるわけですが、海外旅行などにも気軽に行けないこのご時世。密にならないスポーツでもあるドリフトで、思いっきり汗をかきストレス発散して、上達する楽しさを味わいながらリフレッシュするのもいいかもしれませんね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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