クルマの「イケメン」は時代と共に変わる! 「その時」愛されたイケメンカーの歴史 (2/3ページ)

2000年代前半は「遅そう」な外見がむしろ高評価に繋がった

だが2000年代に入ると、1988年の流行語でいうところの「しょうゆ顔」、すなわちバタ臭くないさっぱり系のフェイスが「カッコいい!」とされるようになってくる。

代表的なのは2002年に登場した2代目の日産キューブだ。

クルマというのは「なるべく速さが感じられるようなデザインにする」というのが定石だが、2代目キューブは「なるべく遅く見えるように」とデザインされた、ある意味パンクで革命的なクルマだった。そしてそれが見事に支持されたのが、2000年代の特徴といえるだろう。

2代目キューブと同じ2002年には初代ダイハツ コペンも登場。

その後2014年に登場した2代目のコペンは「速さ」を感じさせるデザインになったが、2002年の初代コペンは、どこかキューブにも通じるさっぱり顔と「遅そうな感じ」こそが美点であった。

さらにその後の2006年に誕生した三菱 i(アイ)も、2000年代ならではの「さっぱり顔こそ美しい」というムードを感じさせるデザインだったが、同年にはさっぱり顔とは対極にあるミツオカ オロチが登場したり、2004年にはひたすらバタ臭い顔をした初代日産 ムラーノが人気を博したりしている。

このあたりが、歴史やトレンドというものの「そう簡単にはまとめられませんよ」といった部分ではある。


伊達軍曹 DATE GUNSO

自動車ライター

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町田 康

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