軽自動車に存続危機! 電動化よりも厳しい「2030年燃費規制」という巨大な壁 (1/2ページ)

軽自動車に存続危機! 電動化よりも厳しい「2030年燃費規制」という巨大な壁

今のままだと2030年には約30%の燃費アップが必要になる

 最近のクルマのキーワードは「電動化」だ。このなかにはエンジン駆動を併用するハイブリッドも含まれるが、純粋な電気自動車のみとする論調も見られる。

 電動化が話題になる根拠は、二酸化炭素の排出抑制を目的に、政府や自治体が方針を打ち出したからだ。政府は2035年までに、新車として売られる乗用車をすべて電動化(ハイブリッドを含む)にする目標を掲げた。東京都は2030年までに前倒しで実現させるという。

 その一方で2030年度燃費基準に基づく燃費規制も実施される。2020年度と同様、CAFE(企業別平均燃費方式)を踏襲するが、2030年度は燃費基準値が大幅に引き上げられる。

 たとえば人気の高いN-BOXカスタムLの場合、車両重量は910kgだ。2020年度の燃費基準では、この車両重量なら、JC08モード燃費が23.7km/Lをクリアすれば良い。N-BOXカスタムLのJC08モード燃費は27km/Lだから、余裕を持って達成している。

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 しかし2030年度燃費基準では、車両重量が910kgの場合、WLTCモード燃費で約27.8km/Lを達成せねばならない。WLTCモード燃費は厳しく、現在のN-BOXカスタムLは21.2km/Lに留まる。2030年度燃費基準の約27.8km/Lを実現するには、現行型に比べて31%の燃費向上が必要だ。

 単に電動化を実現するだけなら、すでにスズキや日産などが採用するマイルドハイブリッドを装着すれば済む。政府も軽自動車のマイルドハイブリッドを認める方針を示しており、日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が公表する登録/届け出台数でも、マイルドハイブリッドを電動車に含めている。

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 マイルドハイブリッドの価格は、装備の上級化などを差し引いてシステムの正味価格を割り出すと約9万円だ。マイルドハイブリッドを全車に搭載すれば、量産効果によって価格上昇を4万円前後まで圧縮できる。つまり、マイルドハイブリッドを大量生産すれば、軽自動車やコンパクトカーといった低価格車の全車電動化は比較的容易に実現できる。

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