乗れば「環境意識」がビンビンに高まる! 地球にも人にも優しいサステイナブルなクルマ3選+α (2/2ページ)

BMW i3は製造工場までエコ!

 次は、こうしたリサイクル素材をインテリアに採用したクルマの先駆けとも言える、BMW i3。無駄なものが何にもなく、ガラ〜ンと広くシンプルなインパネをはじめ、個性的な室内には、ペットボトルのリサイクル原料はもちろん、オリーブの葉やユーカリなど、自然由来の原料が多く使われていたのです。

 その割合はなんと、目に入る範囲の80%以上がリサイクル原料または再生可能原料という徹底ぶり。しかも言われなければそうとはわからないくらい、センスのいいインテリアに仕上がっているのが素晴らしいところです。しかも、このi3を生産しているドイツのライプチヒ工場では、風力発電などの自然エネルギーで、工場すべての電気を賄っているとのこと。塗装工程でも排水を出さない工夫があるなど、本気のサステイナブルを感じさせてくれますね。

 さてもう一つ、過去にはちょっと変わったリサイクルが話題となりました。2009年のデトロイトショーで、レクサスの展示ブースがレクサス車のリサイクル素材で作られていたのです。

 しかもブース内には、ニューヨークの宝石商である「Kenny Hwang」が、レクサス車からリサイクルされた貴金属で仕立てたネックレスやブレスレッド、指輪が展示されていました。というのも、このショーで新たなハイブリッドセダンとなる「HS」を披露したのですが、そのインテリアの約30%に植物由来のエコプラスチックが使われ、防音材やアンダーカバーなどにもリサイクル素材が採用されており、環境との調和をブース全体でアピールしていたのでした。

 地球環境への配慮はもちろん、貧困をなくし、ジェンダー平等や質の高い教育、安全と経済成長を世界全体で実現していこうとする持続可能な開発目標を定めた「SDGs」は、今や幼稚園児でも習っています。いくらいいクルマを作るためだとしても、贅沢のために動物を殺し、森林を伐採したり水を汚したりするなんて、もはや言語道断という時代になりました。私たちユーザーにできることは、なるべくSDGsに沿ったクルマ作りをしているメーカーを応援すること。ここにご紹介したメーカー以外にも、さまざまな取り組みがありますので、ぜひ情報を集めてみてほしいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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