古いクルマの謎! バンパーやドアノブだけ色褪せるワケ

ボディの場所ごとによって塗装の痛み方が違う原因とは?

 最近は減ったが、20年前ぐらいのバンパーは次第に黄ばんできた。現在のヘッドライトのような感じで、価格や車格にかかわらず発生して、高級車を見ると可哀想になってしまうほどだった。

 最近ではそこまでひどくはないが、次第に色が変わってくることがあるし、もそもそよく見ると色は合っていても光沢などがわずかながら違っていることもある。生産技術が大幅に向上した現在でもなぜ起こってしまうのだろうか。

 問題はベース部分が樹脂であることだ。バンパー、スポイラー、ボディ同色ドアミラーなどだが、もともと鉄板に塗るのと同じではなくて、プライマーと呼ばれる下地の部分は違うものだし、上塗りの塗料も鉄板用とは違ったりする。求められる性能の違いだけでなく、作業性やコストが理由だが、いずれにしてもこれが風合いの差につながったりする。ただ、生産時については差はほぼなくなっている。

 一方の次第に色が違ってくるのは、樹脂からの油分が浮き上がってくるから。20年前ぐらいのパンパーの変色はこれが原因だった。また塗装の質が違うので、紫外線による影響にも差が出てしまう。

 塗装というのはそれほど微妙だし、人間の目がすごいとも言えるのだが、樹脂パーツはスチール製のボディパネルとは当然一体化していなくて、別物にな見えるので少々色が違っても気にならないのは事実だ。純正では大きな差は出なくなっているが、エアロのように後で塗ったり、修復すると、どういった作業や塗料が使われているのかわからないこともあって、色が変わってくる可能性があるので注意が必要だ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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