ランボルギーニのSUVは「ウルス」が最初じゃない! 「LM002」と「チータ」という「衝撃作」2台の中身 (2/2ページ)

カウンタックのV12を搭載するスーパースポーツSUVの誕生

 最終的に、ランボルギーニが市場へと送り出すことに成功したオフロードビークルは、1981年に発表されていたLM002をベースとした「LM002」のみだった。LM002の構造は、鋼管スペースフレームを基本構造体に、FRP製のボディパネル、アルミニウム製のドアを組み合わせたもの。

 エンジンは当時ランボルギーニがカウンタック5000クワトロバルボーレで使用していた5.2リッターのV型12気筒で、これをフロントに搭載。

 最高出力は450馬力。このパワーで2.7トンにも達するボディを200km/h以上まで加速することができた。LM002もまた、SSUVそのものであったのだ。

 軍用車であったチータと比較すると、LM002のキャビンは実に豪華なフィニッシュだ。

 キャビンの後方にはラゲッジデッキが設けられ、フロントフェンダーの三角形のアウトレットはウルスにも継承されていることは一目瞭然。

 ランボルギーニ製SSUVの歴史は、幻と消えた1台のプロトタイプ、チータに始まり、LM002を経て、今ウルスで全盛の時代を迎えているのである。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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