言葉は難しいし数字だらけでわかりにくい! 「素材・製法・構造・サイズ」までいまさら聞けないクルマのホイールの基本のキ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ホイールはクルマのカスタマイズの要

■さまざまな種類のホイールがあるため選択に迷う人も少なくない

■この記事ではホイールの基本である素材、製法、構造、サイズについて解説する

クルマ好きがよく言う鍛造・鋳造とは?

 今も昔もカスタマイズの基本と要はやっぱりホイール。単一パーツでは、クルマの印象を一番大きく変えられるのがホイールだからだ。

 そのホイールには、いろいろなデザイン、製法、サイズがあるからこそ、個性を主張できるわけだが、そのことがホイール選びを難しくしている面もある。

 そこでホイールの基本をおさらいしておこう。

素材

 まずは素材から。

 ホイールの素材は、スチール(鉄)かアルミ合金がほとんど。

 スチールは安価だが、重たくって野暮ったい。エントリーモデルや実用車の純正ホイールは、スチール製の場合もあるが、乗用車だと純正ホイールもアルミ製の車種が増えている。

 軽くて美しく、デザインの自由度が高いアルミホイールは、現在の主流。

 その他、モータースポーツ用に特化した、ジュラルミンやマグネシウムのホイールも存在する。

製法

 同じアルミホイールでも、製法によって特徴が違う。

 もっとも一般的なのが鋳造。溶かしたアルミ素材を、金型に流し込み成型する製法で、デザインの自由度が高く、比較的安価に製造できる。

 もうひとつが鍛造。素材のアルミ合金に強大な圧力を加えて目的の形状に成形する技術。

 圧力をかけることで、金属組織が分子レベルで高密度に均一化され、強度が高まるので、より強く(靭性)、より軽量なホイールを作ることができる。ただし、製造するのに大きな規模の設備が必要で、コストが高くつくのがデメリット。

 その他、鋳造と鍛造のいいとこ取りをした、フローフォーミングもある。これは鋳造をベースに、リム部を圧延して成形させる製法。軽量化と高強度、そしてコストのバランスがとれる製法だ。

構造

 ホイールの構造は、一体成形のワンピースと、ディスクとリムを別々で製造して組み合わせる2ピース、ディスクとアウターリム、インナーリムを組み合わせてピアスボルトで組み付ける3ピースがある。

 ワンピースは真円度、バランス、軽量、剛性といった面で有利。コストはやや高め。

 2ピースはディスクとリムをサイズに合わせて組み合わせるので、細かいインセットの調整がしやすい。

 3ピースだとさらにサイズバリエーションを用意しやすくなるが、バランス面などは不利。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報