「知らない」どころか「ナビを使っても」トラブルになることも! タクシードライバーはどうやって道を覚えるのか? (2/2ページ)

実戦の場で身につけていくことが多い

 それではどのように道を覚えていくのかと言うと、まずは“お客さんに教えてもらう”、つまり実戦で覚えていくことがメインと言ってもいいだろう。「運転士になったばかりなので、教えてください」など、ある程度平身低頭でお願いすれば、たいていは不機嫌にもならずに教えてもらえる。あとは新人研修でよく聞かされる話だが、公休日にドライブがてら、地図片手に道を覚える運転士もいるそうである。

 いまは、PCからプリントアウトした地図を渡して、「ここに行ってください」とする乗客も多いが、行き先の住所だけを渡された場合は、カーナビ(法人タクシーの場合は、タクシー専用であることが多い)に入力してルート案内してもらうことも多いようだ。ただ、カーナビを安易に使うと、「プロのくせに」と絡んでくる乗客もいるので、「カーナビを使ってもいいですか」と聞いてから入力する運転士もいるようだ。

 駅前のロータリーにある、タクシー乗り場で着け待ちしている車両を多く見かけるだろうが、少なくともその駅周辺の地理に詳しくないと、お客は当然道を知っているからここにいるのだろうと思っているので、トラブルになりやすい。そのため、道に詳しくない運転士は、駅での着け待ちはあまりしないようにと指導されることもあるようだ。

 また、いまはコロナ禍で厳しいが、銀座の一定区域内では深夜の一定時間は指定したタクシー乗り場からでしかタクシーに乗れないことになっている。そして、最寄りの首都高速入口の関係もあるのか、乗り場ごとにだいたいの行き先(方面)が決まっているとのこと。そして、銀座で飲むようなひとはタクシーに乗り慣れてもいるので、行き先を告げてマゴマゴしていると、たちまち大きなトラブルになるので、ベテラン以外は深夜の銀座は近寄らないようになっているとも聞いたことがある。トラブルにならないまでも、目的地につくまで延々と“お説教”というパターンもあるだろう。

 アメリカの大都市には、通りや地番に誰でもわかる規則性が与えられているため、目的地は地番だけでも十分に目的地まで連れて行ってもらえる。そのため、規則性を覚えればなんとかなるし、もともと都市部では地図はいらないとの声が多く、カーナビが普及しだしたころは、それも不要とさえいわれていた。しかし、東京は世界でも有数の大都市であるが、地番に規則性はほとんどない。もともと地理に明るいとか、自助努力で覚えるというのもあるが、結局は実戦で積み上げていくことが多いようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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