魅力と苦労は表裏一体! オーナーだけが知っているキャンピングカーの「困難」5つ (2/2ページ)

普通車感覚で乗ると結構トラップが多い

3)「駐車場難民」

 駐車場所にも気を使うのがキャンピングカー・バンライフ。そのサイズから、標準的なキャブコンは、意外とサイズ的には2m×5mに収まるので問題ないのですが、高さが2.5m~3mと高いので、まず立体駐車場は無理。郊外の道の駅やコンビニ、高速道路のSA・PAではまったく問題ありませんが、街中では、運が悪ければ「駐車場難民」になることもあります。

 最近では輸入車のクラスAなど、観光バスの様なキャンピングカーなども見かける様になりましたが、このサイズになると、ほぼ普通の駐車場では無理です。普段から自分のキャンピングカーが駐車できる場所を意識して、できれば事前に調べておくことも大切ですね。

4)「クルマだってダイエット」

 よくやってしまうのが「積み過ぎ」です。キャンピングカーは「走る家」。暮らしていると、あれやこれやと積み過ぎてしまいます。必要なものがほとんど載っている便利な走る家ですが、気が付くとクルマがおデブちんに……。もともと、キャンピングカーは、”住居”を載せているので、すでに「満載状態」です。

 これにさらにいろいろなものを積み過ぎると相当な重量に。ですから積み過ぎに注意、日頃のダイエット、たまに「断捨離」です。たとえば、季節で「夏装備」と「冬装備」を乗せ換えるという手もあります。私も、夏装備の「カヤック」などを降ろし、冬装備の「薪ストーブ」などを載せ替えたりします。キャンピングカーは家財道具一式積んだ引っ越しクルマのようなもの。そんなクルマでコーナーを攻めたら……結果は考えただけでも恐ろしい。

 おデブクルマは、タイヤのバーストなどの心配もあります。人もクルマもダイエットは大切です。偉そうなことを言っている私も、キャンピングカーにお前こそダイエットしろと言われそうですが。

5)「跳び箱人生」

 キャンピングカーに乗ってからもう20年以上になりますが、その間にできたのが「我慢」です。大きくて重いキャンピングカーなので、坂道では登坂車線、平らな道ではほとんどのクルマが追い越していきます。「みんな~♪ 私を越していく~♪ 私の人生、跳び箱人生~♪」そんな歌が頭の中で響くほどになりました。最近では、ど~ぞど~ぞ、お先にどうぞ! ともう悟りの境地です。

 キャンピングカーに乗る前は走り屋で、今でも顔に事故の傷が残るやんちゃだった私ですが、キャンピングカーのお陰で、かなり丸い性格になりました。たまに今でも、ワインディングロードの楽しい山道を走ると、思わず「何人とも俺の前は走らせない!」というファイトな気分が頭をもたげますが、後ろには家財道具や大切な家族がのっていると思うと、必然的にソフト&メロウな運転になります。キャンピングカーに乗ったら「人生をゆっくり楽しむ」という気持ちで過ごしましょう。

 ……とまあ、苦労? 話でしたが、それを補ってもなお余りある魅力がキャンピングカーにはあります。ジャンボ宝くじが当たらないと買えないのでは? 普通免許では乗れないのでは? などの誤解も多いキャンピングカーですが、税金も同じ排気量では安く、デカい車体でも高速料金は普通車と同じというメリットもあり、何よりも自由気ままなクルマ旅の魅力は「キャンピングカーに乗らずに死ねるか!」「生まれ変わってもキャンピングカー!」と思ってしまいます。皆さんもその魅力と苦労を十分に認識した上で、素晴らしいキャンピングカー・バンライフとクルマ旅を楽しまれてはいかがですか?


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