装備が「付いている」だけではダメ! 新しいモデルというだけでもダメ! 本当に「安全なクルマ」の選び方とは (2/2ページ)

エアバッグの装着位置にも注目!

 衝突被害軽減ブレーキの作動速度にも注意したい。時速80km以下で作動するタイプもあるが、少なくとも一般的な法定速度とされる時速100kmまではカバーしたい。

 ペダルの踏み間違い事故を防ぐ誤発進抑制機能は、今では装着するのが常識になったが、エンジンの出力抑制だけでなくブレーキ制御まで行うか否かは対応が分かれる。徐行しながら後退している時も含めて、低速時の衝突被害軽減ブレーキを作動できるタイプが安心だ。

 万一衝突した時の安全対応については、ボディの衝撃吸収構造に加えてエアバッグも影響を与える。側面衝突に対応できるサイド&カーテンエアバッグも装着したい。スバルなどは歩行者保護エアバッグも採用しており、事故の相手方を守る装備として注目される。

 なお安全装備は発展途上の分野とあって、車種による一長一短もある。たとえば2020年に発売されたヤリスやヤリスクロスは、右左折時に直進してくる対向車や歩行者を検知できる。しかし同じトヨタ車で、2021年に発売された基本設計の新しいカローラクロスには、この機能が採用されていない。

 以上のように安全装備は、基本的には設計の新しい車種ほど充実するものの、例外もあるわけだ。ウェブサイトやカタログを使って、車種ごとに確認する必要がある。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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