パンクもないし空気圧チェックも必要なし! ランフラットより凄い「エアレスタイヤ」って何モノ? (1/2ページ)

パンクもないし空気圧チェックも必要なし! ランフラットより凄い「エアレスタイヤ」って何モノ?

この記事をまとめると

■走行安定性と乗り心地の改善のために誕生した空気入りタイヤはパンクという弱点がある

■ミシュランとトーヨータイヤはパンクしないエアレスタイヤの開発を進めている

■エアレスタイヤの実用化はタイヤを使う乗り物に新たな付加価値を創出することになる

ゴム製タイヤの概念を根底から覆すエアレスタイヤ

 ミシュランが、非常に興味深い特徴を持つタイヤの実用化に向け、研究・開発を続けている。非常に興味深い特徴とは、空気を封入しないタイヤ、エアレスタイヤのことである。

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ミシュランのエアレスタイヤ画像はこちら

 タイヤといえば、ゴム製の「器」の内部に気体(大半は空気だが種類、用途によって窒素の場合もある)を封入し、その張力によって車体を支え、転がることで乗り物を動かす働きをする機能部品で、19世紀終盤に誕生している。

 ゴム製のタイヤは、木輪、鉄輪といった剛体に代わり、路面との衝撃を和らげるために使われるようになったが、歴史は意外と浅く、19世紀中盤の登場だった。この段階では、タイヤ全体がゴムで構成されるソリッドタイプだったが、装着する乗り物の速度が向上して走行安定性が求められたり、乗り心地の改善が求められるようになると、ソリッドタイヤではそうした要求に十分応えられず、空気の張力をバネとして活用する発想が生まれ、内部に空気を封入することでタイヤに適度のたわみを持たせて衝撃を吸収する「空気入りタイヤ」が生み出される運びとなった。

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 ちなみに、空気入りタイヤを実用化したのはジョン・ボイド・ダンロップ、よく知られるダンロップタイヤの創始者である。

 ゴム製の空気入りタイヤは、130余年の歴史の中で絶えず進化・発展を繰り返し、現在では幅広く活用されているが、欠点としては「パンク、バースト」といったトラブルがつきまとうことだ。走行中の乗り物が、タイヤのパンクやバーストによってコントロールを失い、大きな事故につながった例は数多く存在する。

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 そこで考え出されたのが、パンクしても走行可能なタイヤ、今で言うランフラットタイヤである。このランフラットタイヤ、乗用車用タイヤとして市場に普及し始めたのが近年だったこともあり、新しいタイヤメカニズムだと思われがちだが、すでに第二次世界大戦中、軍用トラックや兵員輸送車といった車輪を使う戦闘車両のタイヤとして活用されてきた歴史がある。タイヤのパンク、バーストによって身動きがとれなくなることを回避するためで、とりあえず、戦闘エリアから安全なエリアに移動することを目的に使われた。

 現在も市場に上梓されるランフラットタイヤは、空気入りタイヤの内部に芯となる部分を設けて二重構造とし、空気入りの外皮が空気抜けによって機能しなくなっても、その内部にある芯の部分が車体を支え、100km程度の走行を可能としたものだ。ランフラットタイヤは、空気入りタイヤのバーストのように、突然車両のコントルールが不能になることもなく、また走行不能になることで危険エリア(高速道路上や治安のおぼつかない地域など)に留まらざるを得ない事態から、乗員の安全を確保する手段としてその有用性は高い。

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