非日常感の興奮が一転して地獄に! オープンカーデートは「女性」には結構過酷な環境だった (2/2ページ)

良く言えば、楽しいことばかりではないのがオープンカーの醍醐味

3)排ガスなどの大気の汚れ

 3つ目は、顔や髪の毛が汚れたり、喉が痛くなるということ。屋根のあるクルマなら、高性能なエアフィルターが付いていますので、空気中のホコリや花粉、ウイルス、排気ガスやPM2.5のようなものは排除し、きれいな空気を車内届けてくれますが、オープンカーは違います。

 それらをほとんど、吸い込んでいるし、顔や髪の毛にも容赦なく当たっているということ。海沿いをドライブすれば、潮風で髪の毛がバリバリになるし、都会を走っていると、ひどい時には鼻の穴が真っ黒! なんてことになってビックリすることも。最悪の場合、鳥フンが落ちてくる可能性だってゼロではありませんから、超お気に入りの服にそんなことがあったら立ち直れないですよね。

4)体温調整が大変

 4つ目は、体温調節が難しいということ。冬にはよく、オープンカーに乗っている状態を「頭寒足熱」と言ったりしますが、昔は足元もとからガンガンにヒーターが出ていて、足だけはかなり熱い状態なのに、腰から上は冷えまくっていたものでした。

 今では一部の高級オープンカーには首元を温めてくれるヒーターがあったり、シートヒーターでお尻や太ももは温めてくれたりするものの、やはり上半身や頭だけは寒いという場合が多いです。女性は冷え性が多いので、足もとなど下半身が暖かいのは嬉しいことなのですが、手の指先やほっぺた、お腹が冷えやすいので気を遣うところ。これまた、洋服選びに頭を悩ませそうです。

5)周囲からの視線

 5つ目は、周囲からの視線です。街中で、オープンカーってやけに目立ってしまいますよね。男性としては、美人を乗せているから鼻高々かもしれませんが、女性からするとけっこう針のムシロ状態です。好意的な視線だけでなく、中にはやっかみや嫉妬のこもった視線もあるものなので、心ない言葉を吐き捨てられたりすることもあります。

 オープンカーだと通行人のそんな言葉が聞こえてしまうので、人知れず傷ついたりすることも。ただただ楽しくドライブしたいだけなのに、ジロジロと周囲から無遠慮な視線を投げかけられたら、ちょっと辛いですよね。また、オープンカーは座面が低いクルマがほとんどなので、バスやトラックなど座面が高いクルマに乗っている人たちからは、車内が丸見え状態。ミニスカートを履いている女性などは気をつけてほしいものです。

 ということで、女性がオープンカードライブを嫌がる理由、わかっていただけたでしょうか。もちろん、本心から喜んでくれる女性もいますが、もし彼女の本心がわからないようなら、街中ではルーフを閉じた状態で走行し、人やクルマの少ない郊外や自然の中に入ったら、オープンにするというように、ちょっと気を遣ってあげるとよいのではないでしょうか。

 体温調節ができるブランケットを用意してあげたり、メイク直しや髪型を整える時間のために、お手洗い休憩をこまめに取ってあげたりするのも、よろこばれる配慮だと思います。ぜひ、女性にも快適なオープンドライブを楽しんでくださいね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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