「年金」と同じ問題が「自動車保険」でも起こっていた! いま走り屋や若者が乗らない「普通のクルマ」の保険料が「高額」になっているワケ (2/2ページ)

エアロ系より標準のほうが保険料が高い車種も

「弊社で扱っている車種のなかに、押し出しの強い顔つきのエアロ系シリーズと標準シリーズのあるミニバンがあります。皆さんの一般的なイメージからすれば、エアロ系シリーズのほうが事故は多く保険料が高いような印象もあるでしょうが、じつは標準シリーズのほうが保険料は高めとなっています」。

 個々人の契約条件などにより事情は異なるが、標準車はレンタカーや社有車としての需要も多いし、やはり高齢ドライバーも比較的多くなるので、保険を使うケースが多くなり、それが保険料に影響を与えているようである。

 ちなみに保険料算定の基準のひとつ“保険料率クラス”がどうなっているのかをランダムに車種を選んで調べると、意外な車種の保険料率クラスが高くなっており、驚いてしまった。

 任意保険の保険料は、若いひとほど事故発生リスクが高いとして高めに設定され、その負担の重さがかえって若者の“クルマ離れ”を助長しているとされている。一方で、長い間任意保険に加入し、保険料割引率もマックスレベルまできていて保険料負担の軽い高齢者の起こす事故が多く保険料が高くなっているというならば、若者が高齢ドライバーの事故の分まで負担を担っている、そんな皮肉な話にも思えてくる。免許制度では高齢ドライバー対策はあの手この手で進んでいるが、任意保険の世界もそろそろ高齢ドライバーを意識した制度の見直しを本格化させる時期にきているのではなかろうか。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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