何年経っても誰も追いつけないのはナゼ? ホンダN-BOXがいつまでもトップ独走するワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■いま日本の乗用車でもっとも売れているのがN-BOX

■N-BOXはホンダのスーパーハイト系軽自動車

■ライバル多数にもかかわらずN-BOXが圧倒的な強さを誇る理由を解説する

圧倒的な商品力の高さを誇るN-BOX

 軽自動車、というより、日本の乗用車でもっとも売れているのが、ホンダのスーパーハイト系軽自動車のN- BOXである。2021年度(2021年4月~2022年3月)の乗用車、軽自動車を含めた販売台数でヤリスやカローラを退けたNo.1であることはもちろん、2022年1-6月期も、どうやらN-BOXが首位独走のようなのだ。直近の軽自動車だけの販売台数ランキングでは、4月は15450台と、2位のスペーシアの7600台の倍以上の売れ行きだ。5月は僅差でスペーシアに抜かれたものの、部品不足で生産が滞っていたためで、受注は絶好調。6-7月に盛り返すことは間違いないと想像できる。

 スーパーハイト系軽自動車にはスペーシア、タント、ルークスといった強力なライバルがいるものの、どうしてN-BOXが独走状態を長年、維持し続けているのか? その理由をザックリ言ってしまうと、圧倒的な商品力の高さ、ということができる。標準車、エアロ仕様のカスタムともに、ミニステップワゴンのような堂々とした見映えが頼もしく、カスタムともなれば高級感マシマシ。軽自動車らしからぬ存在感さえ放つのである。

 ホンダ独創のセンタータンクレイアウトを生かした低床パッケージによる室内空間の広さ、上質感でも、クラストップレベル。軽自動車枠の日本の道にジャストなサイズでありながら、室内が驚くほど広いという商品力は、日本の一般的ユーザーにとって、じつに大きな魅力となるはずで、ターボを選べば一家に一台のファーストカーになりうる実力さえ持ち合わせているというわけだ。

 具体的に説明すると身長172cmの筆者のドライビングポジション基準の実測で、後席頭上空間/最大膝まわり空間はN-BOXが250~265mm(後席シートスライド位置による)/420mm。スペーシアが同270~280mm/340mm。タントが同270mm/355mm。ルークスが同250mm/400mm。総合的にN-BOXがもっとも余裕ある後席居住空間を実現していることになる。

 スーパーハイト系軽自動車は大容量な室内空間、後席格納による広大なラゲッジスペースを持つのも大きな特徴だが、重い荷物の出し入れにかかわるラゲッジスペースの開口部地上高を見ても、N-BOXは優秀だ。具体的には(筆者の実測値)N-BOX480mm、スペーシア510mm、タント590mm、ルークス490mmである。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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