クルマがどんどん重くなるいま重要度が増すブレーキ! じつは多種多様な仕組みや構造を一気に紹介 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■近年、クルマの高性能化と重量増によってブレーキの重要性が増している

■ブレーキにはその機構によってディスク、ドラム、回生の3つに分類することができる

■それぞれにメリット・デメリットがあるため使い分けがされている

止まるためにはなくてはならないクルマでもっとも重要なパーツ

 近年、クルマはどんどん速くなり、装備や安全性などの兼ね合いで、車体もどんどん重くなってきた。そして、その速くて重たい車体を止めるため、ブレーキの重要性は増してきている。

 そのブレーキだが、どのぐらいの種類があるかご存じだろうか? 大別すると現在主流のディスクブレーキの他、ドラムブレーキとEVやハイブリッド車の回生ブレーキの3種類がある。

 ディスクブレーキは、回転するディスクにブレーキパッドを押し付け、クルマのスピード=運動エネルギーをその摩擦によって、熱エネルギーに変換するシステム。メリットは放熱性がよく、制動力の安定性に優れていること。

 ドラムブレーキは、車輪とともに回転するブレーキドラムの内側に、ブレーキシューを押しつけることによって、運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、減速させる仕組み。制動力だけでいえば、ディスクブレーキ以上のものがあるが、熱がたまりやすく、圧着力が高まるにつれ急激に摩擦力が増すなど、安定性には乏しい。

 回生ブレーキは、減速時にタイヤの回転力でモーターを回すことで、運動エネルギーを電気として回収するシステムで、自転車のライトのリムダイナモの抵抗と原理は同じ。

 また、ディスクブレーキのキャリパーにも、片押し式(鉄製)と対向型(アルミ製)があり、対向型はピストンの数で4ポット、6ポットなどと呼ばれる。通常の対向型キャリパーは左右ふたつの部品を組み合わせる2ピースタイプだが、レース車両や高性能車には、一体成形で継ぎ目のない、高剛性のモノブロックキャリパーも使われている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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