クルマ好きに根強い「FFアレルギー」! やっぱり「スポーツ走行はリヤ駆動」は正しいのか考えてみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■FR派がFFを嫌う理由を考察

■乗用車として考えた場合はFFの方が車内を広く使えるなどメリットが多い

■走りの面に関しては、最近のFFはFRを凌ぐ場合もあるがタイヤの負担が大きい

FRからFFは改悪と言えるのだろうか

 乗用車のスタンダードがFFになってもう随分久しい。

 FRなんて、日産のスカイライン、フェアレディZ、トヨタのGRスープラ、GR86、スバルBRZ、マツダのロードスターなど数えるほどしかない。

 あとはクラウンやレクサスISとか、日産フーガ、シーマもあるが、フーガ、シーマは今夏で生産終了……。

 ずいぶん少数派になってしまったものだ。

 でも、昔からのクルマ好きは後輪駆動車好きが多い。

 古くはレビン・トレノがFRのAE86からFFのAE92になったときは悲しんだし、スターレットがKP61からEP71にモデルチェンジしたときも寂しかった。

 ホンダからCR-Xが出たときは、これがミッドシップだったらと思った人も多かったし、いまでもシルビアやR34の25GTターボやR33のGTS25t、R32のGTS-t、そしてFD3SやRX-8、100系チェイサーなどの古いFRスポーツの中古車価格がどんどん高騰化してきているのも、アンチFF派が多い証左といえるだろう。

 しかし、これだけFFが普及しているのには合理的な理由があるからで、FFは室内が広くとれるし、フロアも低く平らにできる。部品点数も少なくなるので、コストも下がるし、生産効率もいい。軽量化という点でも有利だ。

 その反面、かつてFFはフロントヘビーでアンダーステアが強く、クセがあるといわれたが、ホンダのインテグラ タイプR(DC2)以降、最近でいえばスイフトスポーツまで、本格的なスポーツモデルならFFだって下手なFRよりもよく曲がる。

 また、加速時に荷重がリヤに移動するという物理的な問題から、FFに大パワーのエンジンは載せられないとされてきたが、先代のシビックR(FK8)のように320馬力のターボエンジンもOKとなると、FFのビハインドが本当にあるのか疑わしくなってくる。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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