新型ゴルフトゥーランのサイズや燃費とは? 特徴や評価をご紹介! (1/2ページ)

この記事をまとめると

フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーランがどんなモデルかを紹介

■スライドドアではないがシンプルでクリーンなフォルムの3列シートミニバン

■国産ミニバンとはまた異なる個性を持った完成度の高いミニバン

ゴルフトゥーランとは?

 SUVとともに国内自動車市場の人気を2分するミニバン。トヨタ・アルファードなどのLクラスから、トヨタ・ノア/ヴォクシーをはじめとする売れ筋のMクラス、ホンダ・フリードなど近年人気を集めるSSクラスなど多彩なモデルがラインナップされています。

 それら国産ミニバンとはひと味違うモデルといえば、フォルクワーゲンが開発したゴルフトゥーラン(以下、トゥーラン)。

 いかつい顔つきの国産ミニバンが多いなか、トゥーランはシンプルでクリーンなフォルムを採用。Mクラスよりひとつ下、SSクラスより実用性が高いSクラスミニバンに位置し、2016年に日本での販売を開始した2代目モデルとなります。

 7代目ゴルフなどが採用する“MQB”プラットフォームを採用して走行性能も重視するなど「フォルクスワーゲンらしさ」を身にまとうトゥーランは、輸入車ミニバンジャンルのなかで、発売以来ずっと高い人気を誇ります。

 そんなトゥーランとはどんな魅力を備えているのか、また国産ミニバンとの違いはどこかを解説していきます。

ゴルフトゥーランの性能について

その1:ゴルフトゥーランのスペック&燃費

 トゥーランに用意されるパワーユニットは2タイプ。

 ひとつは1.5リッター直4ターボエンジンで最高出力は150馬力、最大トルクは25.5kgmを発揮します。気になる燃費性能ですが、WLTCモードで14.7km/L、市街地モード(WLTC-L)で11.8km/L、郊外モード(WLTC-M)で14.5km/L、高速道路モードで16.7km/Lを誇ります。

 もうひとつは2リッター直4ディーゼルエンジンで最高出力はこちらも150馬力。ガソリンエンジンと出力は同等ですが、最大トルクが34.7kgmとディーゼルエンジンらしい高トルクが特徴のパワーユニットです。ディーゼルエンジンの燃費性能は、WLTCモードで16.3km/L、市街地モード(WLTC-L)で13.0km/L、郊外モード(WLTC-M)で16.1km/L、高速道路モードで18.4km/L。いずれもガソリンエンジンより燃費性能が優れています。

 ハイブリッドユニットを用意する国産ミニバンと比べるとスペック的に劣っていると思われますが、エンジン搭載車で比較すると一転。ノア/ヴォクシーのガゾリン車は15.0km/L(WLTCモード)、ステップワゴンが13.9km/L(同)ですから、トゥーランの燃費性能に魅力を感じます。

その2:ゴルフトゥーランのサイズは?

 トヨタ・ノア/ヴォクシー、日産・セレナ、ホンダ・ステップワゴンなど国内売れ筋Mクラスミニバンと比べ、ひとまわりコンパクトボディを採用したトゥーラン。

 そのボディサイズは、全長4535mm、全幅1830mm、全幅1670mm、ホイールベース2785mm。先にあげた国産ミニバンと比べて全長が200mmほど短いことで、日本の道路環境では扱いやすいボディサイズなのが特徴です。

 コンパクトなサイズとはいえ3列シートを備えて7人乗りを実現したトゥーランのパッケージングは優秀。先にあげた国産ミニバンたちとは違い、後席のドアはスライド式ではなくスイングドアを採用したことも特徴といえるでしょう。

ゴルフトゥーランの魅力とは?

その1:安全性の高さ

 トゥーランに装備されている先進安全装備や運転支援システムをあげていきましょう。

 衝突被害軽減ブレーキは、「フロントアシスト」と呼ばれる歩行者検知対応シティエマージェンシーブレーキ機能付き。レーダーにより全車速域で前方の車両との距離を検知します。

 また、運転中、車線を逸脱しないようステアリングの補正を行うレーンアシストシステムも装備。フロントガラス上部に装着されたカメラが走行中の車線をモニタリングし、ドライバーが意図しない車線の逸脱を検知するシステムです。

 続いては、ロングドライブ時などにドライバーの負担を減らしてくれるACC。レーダースキャンにより先行車を測定し、ドライバーが設定したスピードを上限に車両が自動で加減速を操作。トゥーランのACCは全車速域追従機能付きとなります。

 さらに、縦列駐車や車庫入れの際、ステアリング操作を自動で行って駐車をサポートしてくれる駐車支援システム「パークアシスト」も装備しました。駐車スペースの検知も行い、ドライバーはガイドにしたがってアクセルやブレーキ、シフトの操作を行うだけで駐車ができる優れものです。

その2:質の高いデザイン性

 トゥーランのエクステリアデザインをひと言で表すと「シンプルイズベスト」。アクが強いフロントマスクを採用した国産ミニバンが多い中、デビュー時に販売されていた7代目ゴルフにも似たシンプルかつクリーンな見た目に仕立てられました。

 その見た目は国産ミニバンを見慣れた人には「ミニバンぽくないな」といった印象を受けるかもしれません。逆を言えば、世の中に少なからずいる「好きじゃないけど家族のためにミニバンを選ぶ」というユーザーにとってはど真ん中。シンプルで”らしくない”外観自体が、強い個性を放っています。

 インテリアもエクステリア同様、機能性を重視したデザインを採用。派手さがなく落ち着いた雰囲気の内装は、多くの人から共感されるでしょう。

その3:機能的な居室

 先ほど、トゥーランのパッケージングが優れていることをお伝えしましたが、全長が短い分、3列目シートの居住性は国産Mクラスミニバンに比べると劣っています。また、7人乗車時のラゲッジも奥行きは30cm弱。これでは積載できる荷物も限られます。

 ただ、ロングドライブ時や日常的には5人乗りとして使用し、たまに7人をクルマに乗せるという使用方法であれば非常に使い勝手が高いミニバンとなります。3列目シートも国産Mクラスミニバンと比べると劣るものの、2列目シートを前方へスライドすることで大人が”それなり”に座れるスペースは有しています。

 とはいえ、やはり乗員にとって居心地がいいのは2列目シート。3座独立式のシートを備えた2列目は、最大200mmの前後スライド量を確保。中央部シートも広く取られていることは、さすがフォルクスワーゲンです。

 また、ラゲッジルームも使い勝手は抜群。先ほどお伝えしたように、3列目シート利用時こそミニマムになりますが、収納時のラゲッジ容量は1857L。日常的な利用時はもちろん、アウトドアなどのレジャー時に効果を発揮する大容量を誇ります。

 また、2列目シートを倒すと、奥行きは大人も寝ることが可能な広さとなり、1.8m程度の長尺物が積載可能です。

その4:運転のしやすさ

 トゥーランの運転席に座ると死角が少ないことにまず驚きます。ミニバンらしく高い着座位置であることに加え、シートリフターにより上下調整が可能なこともその理由ですが、インパネやピラーの設計自体が工夫されていることも、死角が少ない大きな理由です。

 車名に”ゴルフ”と名がつくように、トゥーランの走りはゴルフ譲りの上質な走行性能を実現していることも特徴です。7代目ゴルフから全長を270mm、ホイールベースを150mm延長していますが、ボディの拡大が気にならないほどのフットワークを体感できます。

 とくにパワフルな走りを見せるのがディーゼルエンジン仕様。上り坂もディーゼル特有の力強さでぐいぐいと登っていくのは、いつまでも走っていたいと思わせる楽しさを有するほど。

 また、ガソリン、ディーゼルいずれの仕様も走りに安定感を備えていることも特徴といえるでしょう。パワーやトルクにゆとりがある分、運転しやすく、しかもその走りはスポーティ、と走行性能も国産ミニバンとは異っています。


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