ガソリン高騰のいま「アイドリングストップ機構」は効果絶大! 燃料代の節約量をシミュレーションしたらとんでもなくお得だった (2/2ページ)

1200cc4気筒なら1日30分で約6000円の節約!?

 まず、アイドリングストップの合計時間は60回×30秒で1800秒、つまり30分ということになる(結構長い!)。では、30分間のアイドリングでどれだけガソリンを使うかということになり、これがアイドリングストップによるガソリン節約分となる。

 前提条件は4サイクル4気筒エンジンでアイドリングが600回転だから、1分間の運転による1気筒あたりの燃焼(爆発)回数は300回。それが4気筒だから合計1200回となり、30分のアイドリングでは3万6000回の燃焼回数となる。

 次に、燃焼1回あたりのガソリン消費量だが、まず1気筒あたりの排気量が300ccだから、吸い込む空気の重量は1回あたり0.36グラムとなる。これが30分間で3万6000回行われるから、吸入空気の総量は1万2960グラムとなり、これに対する供給燃料量は、空燃比(重量比)を14.7対1としたから約882グラムとなり、これにガソリンの比重0.75を掛けると容積にして約1176cc、つまり1.176リッターとなる。

 レギュラーガソリン1リッターあたりの価格を175円とすると約206円強の節約が行われることなる。これが1日あたりのアイドリングストップ回数なら、1カ月、30日の走行では6180円、ガソリン量にして35リッター近く違ってくることになり、具体性を持たせるなら、クルマを通勤で使い週休2日と考えれば、22日の実動で約4500円が節約できる勘定となる。

※写真はイメージ

 今回のシミュレーション値は、空燃比14.7対1と現代のクルマとしては濃い目の設定で、現在のクルマで実際に消費されるガソリン量はこれより少な目となるはずだが、アイドリングストップ機構が働く回数、停止時間が長くなるほどその効果が大きくなるのは言うまでもない。

 もともと排出ガス総量の削減のため幅広く導入されたアイドリングストップ機構だが、こうして単純にエンジンを休止させたケースを考えても、その有無で節約できるガソリン量は軽視できず、結果的に、ユーザーの懐に優しいありがたいシステムである。


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