アメリカは復活車名の扱いが上手い! 最新でも「昔を知る」ユーザーを歓喜させる「復活車」の妙 (2/2ページ)

“車名だけ復活”は長続きしない

 最近はめっきり少なくなったが、中国メーカーが世界の名車をオマージュ(パクり)することがある。最近も中国国内でVW(フォルクスワーゲン)のニューあるいはザ・ビートルあたりをオマージュした4ドアモデルを発売したようだ。中国であり、時節柄BEV(バッテリー電気自動車)となることもあるが、写真などで見る限りは上辺だけオマージュしたような印象はぬぐえない。

 しかしフォードに限らず、たとえばシボレーならカマロ、ダッジならチャレンジャーというように、マスタングに続けと歴代をオマージュしたモデルを発売しているが、見た目だけではない魅力にあふれている。ただそれらの影には車名の“つかいまわし”のような復刻版も存在する。

 1960年から1976年の間ラインアップされ、その後2012年に復活したダッジ ダートはそもそも世代が進むにつれコンパクト化していったのだが、2012年に復活デビューしたモデルはアルファロメオプラットフォームを採用する、FF方式の文字どおりのコンパクトセダンとなっていた。歴代モデルを強くオマージュして開発された気配はなかったものの、筆者は兄弟車のクライスラー200を運転したことがある。アルファロメオプラットフォーム、フィアット製のエンジンを搭載しており、その走りの良さに舌を巻いたが(アメ車らしさより欧州車らしさを感じた)経営方針などもあって短命に終わっている。このような、突然のように“車名だけ復活”というケースもあるが、長続きしないことが多いと筆者は分析する。

 日本車でも過去に“名車”と呼ばれたモデルは多いが、見かけだけではなく、ハード面でもしっかり継承していこうという復刻版は記憶にない。GR86やスープラなどはあるが、これはキャラクターを継承しているだけで、見かけのイメージは継承していない。

 マスタングやカマロはアメリカがいまよりも数倍、数十倍輝いていた時代の象徴。その時代をオマージュした最新型にアメリカ人が熱狂するのは、単にクルマというだけでなく、古い世代ではその“古き良き時代”を思い出しているのかもしれないし、若い世代では経験していないそのような“今のアメリカとは違う時代”に何か新しいものを感じているのかもしれない。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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