「なんちゃって」アウトドア車じゃない! タント・ファンクロスの装備を見れば売れる予感しかなかった (2/2ページ)

アウトドアユーザー向け車両だからこその装備が目白押し!

 スーパーハイト系軽自動車のタント ファンクロスだから、後席を格納した時の荷室の容量、広さは文句ないのだが、それでも3-4人乗車でのアウトドアシーンでは、純粋な荷室だけだと荷物が積み切れない可能性がある。あるいは、ソロ、カップルでの車中泊では、それなりに荷物が増える。そんなシーンを想定し、タント ファンクロスではタントではオプションとなるルーフレールを標準装備。ルーフボックスなどとの組み合わせで、荷物の積載性をグーンと高めているのだ。

 クロスオーバーモデルの使い勝手では、やはり荷室の荷物の積載性がポイント。荷室の開口部地上高は580mmとごく低く、フロア奥行き260~460mm(後席シートスライド位置による)、フロア幅875mm、天井高1040mm~、後席格納フロア奥行き1030~1200mm(後席シートスライド位置による)と広大。そんな荷室の使い勝手をファンクロスとしてさらに高めるため、荷室の天井とデッキサイド部分に、タントにはないルームランプを追加。もともとある室内の照明と合わせ、夜でも室内、荷室部分を明るく照らしてくれるのである。

 アウトドア、車中泊の夜には、ランタンなどを使って車内に明かりを灯すことになる。そんな場面でも、ファンクロスは威力を発揮。後席部分にタントにないUSBソケットを用意し、LEDランタンの充電が可能。もちろん、荷室から後席部分をフラットアレンジし、そこに横になった状態で、アウトドアシーンで重要な情報ツールとなる(天候の変化など)スマホを充電することもできるのだ。

 さらに、室内全周を覆ってくれる、ジャストサイズのサンシェードやカーメイト製のカータープなども純正アクセサリーとして用意されているから、フロントマスクやルーフレールなどの外観だけじゃない装備、機能満載の仕立てによって、アウトドアや車中泊を存分に楽しめるのが、タント ファンクロスということになる。スライドドアによる乗降性(荷物の積載性)の良さ室内高の高さがもたらす室内空間のゆとりといった、スーパーハイト系軽自動車ならではのメリットを生かしたクロスオーバーモデルの選択肢がスペーシアギアとともに増えたことは、この時代、うれしい限りではないか!! 汚れや水気に強いシート表皮、室内フロアを持つため、愛犬を乗せるのにもうってつけの1台になりうるだろう。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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