近づきすぎ注意の警告機能まである! 後ろにつくとついつい追尾したくなる「テールランプ」のクルマ4選 (2/2ページ)

メーカーのアイコン的役割も担っている

 3台目は、地を這うように低くワイドなシルエットで迫ってくるランボルギーニ・ウラカン。最新モデルであるウラカンテクニカは、最高出力640馬力、最大トルク565Nmの強大なパワーを持つ5.2リッターV10自然吸気エンジン搭載で、0-100km/h加速は3.2秒。バックミラーに小さく見えてきたなと思ったら、あっという間に追い抜かれてしまうことも度々ですよね。

 そんなときに鮮烈に目に焼き付けられるウラカンのテールランプは、「Y」の字が印象的。これはランボルギーニのデザインによく使われるモチーフで、たとえばウラカンテクニカでは、エアカーテンが組み込まれているバンパーにもこのモチーフがあります。テールランプはすっきりとシンプルなY字にもかかわらず、美しい発色で周囲を魅了。

 ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学が共同で開発・製造し、2017年に初公開された電動スーパーカー、テルツォ・ミッレニオにも採用されていました。ランボルギーニ初のBEVは2028年に登場予定とされていますが、そこにもこのモチーフが継承されていくのか、楽しみですね。

 4台目は、量産車としては世界で初めて有機ELのテールランプを採用したBMW M4 GTS。このモデルは2017年の東京モーターショーに出展されており、初めて見る別次元の美しさ、繊細さを持つテールランプに釘付けになったものでした。

 近くで見ると、小さな花びらのような有機ELパネルが何層にも重なり合い、まるでアート作品のように感動的。当時の出展車のテールランプは試作品で、なんと0.2mmの薄さだったというから、なおさら衝撃的でした。その後、市販車には1.4mmの薄さで採用されており、光る前から「タダ者じゃない感」を放っています。

 有機ELはLEDとちがって自発光で面全体が均一に光ることや、自由に曲面がデザインできること、広い角度で光ることなどが特徴。そうした特徴を活かしたテールランプが今後、少しずつ増えていくのかもしれません。

 ということで、いつまでも眺めていたくなるようなテールランプや、事故防止にもさらに貢献するテールランプなど、これからの進化にもぜひ注目してほしいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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