この記事をまとめると
■最近の自動車メーカーはサブスクリプションに力を入れている
■ホンダONやKINTOにはサブスクでないと乗ることができない専用グレードもある
■サブスクは若者を取り込むためのサービスであり、納期などで優遇されている場合もある
メーカーがサブスク専用車を用意する理由
 最近は各メーカーとも、サブスクリプション(定額制のカーリース)に力を入れる。ホンダも「ホンダON」の名称で扱う。
 ホンダONは、ホンダの主力車種で利用を可能にしており、電気自動車のホンダeも含まれる。しかもホンダeでは、ホンダON専用車として、ヨーロッパスタイルを用意した。欧州仕様と同じパーツを使って、フロントマスクやバンパーの下側、ボディの後部、アルミホイールなどに、ブルーを基調にした装飾を施している。
 ホンダeヨーロッパスタイルのフロントスタイリング画像はこちら
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 ホンダeをホンダONによって利用する場合、毎月の支払い額は、メンテナンスや税金を含めて6万8050円が基本だ。ヨーロッパスタイルをオーダーすると、毎月の支払い額が8110円高くなり、年額では9万7320円の上乗せだ。購入ではなく外装パーツの利用料金としては割高だが、ホンダeを販売店で購入したときは、ヨーロッパスタイルを装着できない。
 サブスクリプションでは、ホンダeヨーロッパスタイルのように、専用車を設けることが少なくない。トヨタのサブスクリプション、KINTOでも、専用車の「GRヤリス・モリゾウセレクション」などを用意している。
 GRヤリス・モリゾウセレクションのフロントスタイリング画像はこちら
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 サブスクリプションに専用の特別仕様車を設定する理由は、利用者を増やしたいからだ。いまはクルマの売れ行きが伸び悩み、新型コロナウイルスの問題が顕在化する前の2019年でも、国内市場における4輪車の新車販売総数は約520万台だった。1990年の778万台に比べると、67%まで落ち込んでいる。
 しかも少子高齢化により、今後は国内需要のさらなる伸び悩みが心配される。この打開策として生み出されたのがサブスクリプションだ。