ひと目で「エンジン車」とは違うとわかる! EVだからこその「個性バリバリ」のクルマ5台 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■EVはパーツ点数の少なさからデザインの自由度が広いと言われている

■EVというキャラクター上、機能やデザインが先進的であるケースが多い

■現在販売されている車種のなかから個性的なモデルをピックアップする

EVはパーツが少ない分デザインの自由度が高い!

 EVをあまり知らない人や食わず嫌いをしている人は、「個性がない」とか「どれも同じ」などと言うことがありますが、それはどうでしょうか。確かに、エンジンのように音の響きや振動などがないので、個性がなくなったように感じるところはあるかもしれません。

 でも一方で、エンジンやラジエターなどがなくなったぶん、デザインの自由度が増したり、充電時間を快適に過ごすことを考えたり、電気ならではの走りの楽しみ方を工夫したり、より個性を表現することができるようになった部分もあるものです。

 そこで今回は、EVのなかでも個性強めのモデルたちをご紹介したいと思います。

 まず1台目は、愛くるしい丸目のデザインがほっこりさせる、ホンダのEVであるHonda e。コンパクトでコロンとしたフォルムも、なんだかペットのように愛着が湧きそうな感じで個性があるのですが、じつはこのHonda eの真の個性はそのメカニズムにあり。というのも、開発者によるとHonda eは「街なかベスト」の小まわり性能に徹底的にこだわった結果、当初はFFとして開発が進んでいたところを、「やっぱりこれじゃダメだ」ということで急遽、RRに変更したのだそう。

 RRにするとフロントにドライブシャフトがなくなってスペースに余裕ができ、オーバーハングも短くできます。タイヤの切れ角が最大50度と大きく取れるようになり、最小回転半径はなんと、軽自動車よりも小さな4.3mを実現。試乗会では教習所のクランクよりもタイトなのではというコースを走りましたが、まったく難しいこともなくスイスイと走れて驚きました。

 一般道では、片側1車線あればUターンできるほどだと言います。モーターは発進からのトルクもしっかり出せるので、街なかはもちろん、狭い山道が多い地域の人にも良さそうですね。

 2台目は、マツダの100周年記念モデルとして新世代のデザインをまとって登場した、MX-30(EV)。こちらはハイブリッドモデルもあるので、ご存じの方も多いかもしれませんが、最大の特徴であり個性が、左右のドアが観音開きとなる「フリースタイルドア」です。フロントが82度、リヤが80度まで開くようになっていて、センターピラーがないので開け放つとオープンカーのような解放感が得られるのが美点。

 ただし、リヤドアから先に開けることはできず、まずフロントドアを開けてから、リヤドアを開ける仕組み。閉めるときはその逆の操作になります。頻繁にリヤドアを使いたい人にはあまりおすすめできませんが、クーペ感覚で乗るSUVと考えればとても贅沢な1台です。

 ちなみにマツダはコルクを製造していた東洋コルク工業株式会社として創業したことから、インテリアのセンターコンソールには「ヘリテージコルク」という、クルマには珍しい素材が使われています。

 また、ドアトリムの一部にはペットボトルのリサイクル素材、一部のシート表皮にはリサイクル系を約20%使用したファブリックを使ったりと、インテリアも個性的です。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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