刑事が乗るクルマに「エクストレイル」ってオジさんには違和感! ドラマ「相棒」の新シリーズの劇中車が話題

この記事をまとめると

■刑事ドラマ「相棒」の「シーズン21」にエクストレイルが登場

■過去の「相棒」の劇中車を見るとセダンが多くSUVは珍しい

■今後ドラマなどに環境車が使われる機会が増えていくのかもしれない

エクストレイルの登場が話題に!

 警視庁の窓際部署とされる特命係所属の水谷 豊氏演じる杉下右京警部とその相棒が難事件を解決していく、大ヒット刑事ドラマ「相棒」の最新シーズンとなる「シーズン21」が好評放送中である。かくいう筆者も相棒の大ファンで再放送も含め楽しませてもらっている。その相棒のシーズン21では、初代相棒となる寺脇康文氏演じる亀山 薫刑事が復活したこともあり、おおいに盛り上がりを見せているが、その劇中で杉下警部と亀山刑事が移動する際に現行日産エクストレイルを使っているのも話題となっている。

 相棒シリーズで杉下警部や相棒の刑事が使うクルマでは、初代相棒であった亀山刑事のころは、日産フーガや日産シルフィ、日産ティアナなどそれっぽいセダンが使われていた。そして2代目相棒の神戸 尊警部補(及川光博氏が演じた)の時は日産GT-R、そして3代目相棒甲斐 亨巡査部長(成宮寛貴氏が演じた)の時は、杉下警部のクルマとして日産フィガロが(杉下警部が運転していた)、そして4代目相棒冠城 亘巡査(反町隆史氏が演じていた)の時は日産スカイラインが使われていた。

 つまり、いままではセダンやクーペ、コンバーチブルが劇中車として活躍してきているなか、今回劇中の移動用車としてはクロスオーバーSUVのエクストレイルが登場したのである。一時ネット上でもこのエクストレイルの登場は話題となり、筆者個人としても腰高なエクストレイルに乗り降りするシーンがなんとも気になってしまうのだが、これもセダンが絶滅危惧種となった、いまの時代の流れとして受け止めるようにしている。

 日本ではいまも黒・白柄の警察庁調達のパトカーでは、先代までのセダンタイプのトヨタ・クラウンが主となっている。クラウンの現行モデルはまだクロスオーバーSUVタイプ(クラウン クロスオーバー)しかラインアップされていないし、クロスオーバーが警察庁調達のパトカー基準をクリアしているのかも微妙なところ。

 現実世界のアメリカではすでにポリスカーはフォード・エクスプローラーや、シボレー・タホといったSUVベースのものが多くなっている(ダッジ・チャージャーというセダンタイプも残っているが……)。そして、アメリカの刑事ドラマでもフォード・エクスプローラーベースの覆面パトカーなど、かつての大排気量V8エンジンを搭載するフルサイズセダンなどではなく、SUVが捜査車両として登場するのは当たり前となっている。

 青春時代に西部警察ではマシンX(5代目日産スカイライン/ジャパンベース)や、スーパーZ(2代目日産フェアレディZベース)、マシンRS(6代目日産スカイライン/ニューマンベース)、そしてあぶない刑事では日産レパード、さらに海外ドラマでは「マイアミバイス」でデイトナスパイダーやフェラーリ・テスタロッサなど(西部警察で日産サファリは出てきたが……)、パトカーとしては非現実的でもスポーツカーやスーパーカーに刑事が乗って大活躍することをすでに見慣れているので、それに関しては違和感はとくに覚えないが、クロスオーバーSUVとなると、あれっと思うのはオジさん世代だからこそであって、若い世代はなんの違和感も覚えないのかなぁなどとも考えてしまった。

 これからの時代はいよいよICE(内燃エンジン)搭載車ではなく、BEV(バッテリー電気自動車)や、FCEV(燃料電池車)に刑事が劇中で乗って活躍していくことになるだろう。いままでのICE(内燃エンジン)搭載車のように、エンジン音などが効果音として使えないなか、どのようにクルマが登場するシーンやカーチェイスを演出するのか、その点はじつに興味深く見守っている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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