目視も併用しないと危険だった! クルマのバックカメラだけに頼ると「やらかす」可能性があるシーン5つ (2/2ページ)

屋根のある場所にバックで入れる時は注意!

 2つ目は、雨の日や雪の日など悪天候時や、西日の強い時間帯、夜間といった、カメラの性能ではカバーしきれない可能性があるシーンです。水滴がレンズについてしまうと、ディスプレイには水でにじんだような画面が映ったり、雪の日は真っ白にしか映らなかったり、夜間は周囲の街灯や他車のヘッドライトが眩しくて画像が飛んでしまったりすることもあります。しっかりと目視をするようにしたいですね。

 3つ目は、通行するクルマはもちろん、歩行者や自転車などが多い場所です。大きな道のパーキングメーターにバックで縦列駐車をする際や、商店街などの駐車場にバックで侵入して停めるといったシーンが考えられます。バックカメラは静止しているものを確認するには大助かりですが、つねに動いているものを前もって認識したり、追ったりするには不向き。こちらもサイドミラーなどを活用しつつ、自分の頭を動かして目視をするようにしたいですね。

 4つ目は、最近はバックカメラにもいろんなタイプがありますが、まだまだ自車の側方を映すことができないカメラもたくさんありますので、低い縁石やポール、花壇といったものが側方にある場所で、路肩に寄せながらバックするといったシーンでは、しっかりと目視をすることが大切です。とくに助手席側の側方は見えにくいので、サイドミラーの角度を下向きにして確認したり、可能であれば一度降りて、実際の状況を目で確認したほうが安全です。

 5つ目は、屋根のある場所にバックで入れる時。これもバックカメラに頼りすぎると思わぬところにぶつけたり、擦ったりする可能性が高いシーンです。バックカメラはレンズが設置されている高さからあまり上の方までは映してくれないものも多いので、近づいていくにつれて屋根の状態がディスプレイから見切れてしまいます。蛍光灯など突起物が下がっていたり、屋根が奥の方で一段階低くなっていたりする場合には、バックカメラだけ見ていると気がつかないこともありますので、しっかりと目視で確認することをおすすめします。

 ということで、バックする際のストレスを格段に減らしてくれる便利なバックカメラですが、まだまだ万能ではないですよね。頼りすぎず、自分の目で安全確認することも忘れないようにしていきましょう。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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