そこかしこでクラクション! 信号機は壊れてるし赤信号でも進入! 都心なのに牛が闊歩! インドのクセになるカオスな交通状況

この記事をまとめると

■インドでは交通量が増えると至るところでクラクションが鳴り響く

■予防措置的にクラクションが鳴らされているようだ

■デリー市内のクルマの流れはカオスでインドのエネルギッシュさを感じる

日の出とともにクラクションが鳴り響くインド・デリー

 かつて中国から帰国すると、東京辺りでも街の静かさに驚かされた。北京や上海、広州などでは四六時中、そして街全体にクラクションが鳴り響いていたからである。しかし、いまでは中国の多くの都市ではクラクション禁止となっており、かなり静かになった。

 しかし、デリー市内というかインド全体ではまだまだクラクションが鳴り響いている状況が続いている、筆者の泊ったホテルは環状道路のすぐ横にあったので、夜明け近くになり交通量が多くなるとクラクションが鳴り始め、寝坊することはなかった。

 傾向を見ていると、何か危険なことがあったとか、割り込みされそうになったなどで鳴らすこともあるのだが、予防措置的にクラクションを鳴らすことも多いことがわかった。脇道から出てこようとするクルマがあれば、自分の存在を示すかのようにすかさずクラクションを鳴らしていた。とりあえず鳴らしておこうということもあり、日中はクラクションがずっと鳴り響いている。

 デリー市内のクルマの流れは一言でいえばカオスといっていい状態。さすがに大通りでは、「信号は赤で停車」などの原則部分は守られているようだったが、小道に入ると信号機自体が壊れていることもある。きちんと作動していても、どういう地元ルールがあるかわからないが、赤でも直進したり右折したりしていた。

 大通りで信号待ちとなると、どこからともなく物売りや信号待ち車両のウインドウ磨きのため子どもたちが停車しているクルマに集まってくる。そのため、道路の真ん中にはたくさんの人が待機しているのが「インドあるある」ともいえるだろう。

 筆者はよりカオスな道路状況を見にデリー中央駅近くへよく出かけた。駅のまわりはとにかくクルマだらけ。無秩序にクルマが走っているようにも見えるのだが、何かしらのルールがあるようで、大きなトラブルにはならないのがまた不思議だ。駅前ロータリーに入れば二度と出られなくなるのではないかと思うほど、四輪車やオートリキシャでギュウギュウとなっている。オートリキシャやコンパクトカーはそれでも歩行者を意識して走ってくれるのだが、高級車はお構いなしで暴走してくる(道を歩く人は眼中にない?)。

 そんな喧騒のなかでも、デリー中央駅近くというのに、牧場があり神の使いである牛がのどかに歩いている。

 ガンジス川や寺院などへ行かなくても、街なかのクルマの流れやまわりの風景を見ているだけでも、人生観が変わってしまうほどエネルギッシュで「生きているんだ」というのを強く感じることができるインドは、クルマおタクの筆者にとってはじつに魅力的な国のひとつとなっている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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