フェラーリに54年ぶりにフロントエンジンのソフトトップモデルが復活! 美しすぎるオープンモデル「ローマ・スパイダー」を初公開 (2/2ページ)

オープン化にともなって各部をチューニング

 そんな革新的なローマ・スパイダーのソフトトップの下には、フェラーリらしいキャビンが広がる。フェラーリ・スタイリング・センターによってデザインされたインテリアは、デュアルコクピットのコンセプトを進化させたもので、シンメトリーなレイアウトとしながらも、ドライバー側とパッセンジャー側に別々の空間を作り上げている。

 無駄を削ぎ落として生まれたふたつのコクピットは、パイピングの縁取りでぐるりと取り囲むラインを形成し、ドライバーとパッセンジャーを繭のように包み込む。そのラインはダッシュボードからリヤシートまで伸びることでインテリアに一体感を与え、これによってドライバーはもちろんのこと、パッセンジャーもコ・ドライバーのようなドライビングエクスペリエンスを体感することが可能となっている。

 キャビンに採用されたテクノロジーも最先端のものが用意される。デジタルインストゥルメントクラスターは周囲の空間と融合し、ダッシュボードからなめらかに伸びる反射防止ピナクによって守られる。パッセンジャー側にオプションのディスプレイを備えれば、ドライビング情報の共有も可能だ。そして、左右のコクピットの間には、インフォテインメントや空調機能の操作をするための8.4インチのセンターディスプレイが、ダッシュボードとセンタートンネルの間に部分的に浮かぶような形で設置される。

 ローマ・スパイダーのパワートレインは、4年連続で「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を獲得しているV8ターボファミリーに属するもの。3855ccのV8ターボは、最高出力620馬力、最大トルク760Nmを発揮し、低回転域でもフレキシブルなピックアップを実現している。

※写真はフェラーリ・ローマのV8ターボエンジン

 ローマ・スパイダーではオイルポンプが進化を遂げており、コールドスタートでの油圧上昇時間が70%短縮されるとともに、中回転域での流量も増加している。

 組み合わせられるギヤボックスは、オイルバス式デュアルクラッチ機構をベースとした、SF90ストラダーレで導入された8速F1DCTの派生形で、高めのギヤレシオとリバースギヤが追加されている。8速の導入とトランスミッションの効率アップにより、パフォーマンスに妥協することなく、高速走行時の燃料消費量を削減しているのもトピックだ。

 エクステリアは、ソフトトップ化により各部が最適化されているが、なかでも注目は可変スポイラーのジオメトリー変更だろう。加速度や車速に応じて展開・格納される可変スポイラーは、新たなルーフラインにあわせて再デザインされており、3種類のポジションは、ルーフオープン時の走行に合わせたものとなっている。これによりローマ・スパイダーは、高度なハンドリングを要する状況でも高速走行時でも圧倒的なダウンフォースを獲得、常に空力バランスの取れた状態を維持することが可能になっている。

 もともと近年まれに見るエレガントなスタイリングのスーパーカーとして、そのデザインには定評があったローマを、ソフトトップで見事なまでに再現・進化させてきたフェラーリには、惜しみない賞賛を送りたい。フェラーリ・ローマ・スパイダーの価格や日本導入などはいっさい明かされていないが、その美しい姿を日本でも見られる日が来るのを心待ちにしたい。


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