最近流行のクルマがWi-Fi化する機能! モバイルルーターもスマホのテザリングもあるのになぜ必要なのか? (2/2ページ)

速度では劣るもコストでは優れる車内Wi-Fi

 また、アリアやサクラ、ノートにフェアレディZなどの日産車は、ドコモが用意している「docomo in Car Connect」というサービスを利用できる。このサービスも車内Wi-Fiを実現するもので、定額でデータ使い放題となっている。

 オンラインで簡単に利用登録することができ、利用料金は24時間:550円、30日間:1650円、365日間:1万3200円の3パターン。たまにしか使わないのであれば一日だけのコースを選べばいいし、夏休み期間だけ加入するといった使い方もできる。1年間でのコストはT-Connectと同額で、モバイルルーターよりもコスパはよいといえそうだ。

 いずれにしても共通のウィークポイントといえるのは、通信回線にLTEを使っていること。最新のモバイルルーターであれば5G回線を使っているものが多く、通信速度の点では見劣りする。

 しかし、LTE回線だから動画がまともに楽しめないということはない。現状のサービスにおいてはLTEであることはデメリットとまではいえないが、5G回線を利用したいと思うのであればモバイルルーターという選択になることだろう。

 車内Wi-Fiサービスによっては走行中の利用は無制限だが、停車時には時間制限がかかるタイプもある。車中泊などでの利用を前提としているのであれば、クルマの機能をオフにした状態でも利用できるモバイルルーターのほうが使い勝手がよいかもしれない。

 このあたりは、どのような使い方をするのかをよく考えて決めていきたい。

 なお、車内Wi-Fiを楽しめるのは最新のコネクティッドカーに限らない。カロッツェリア・ブランドで知られるパイオニアはカーナビや車載用Wi-Fiルーターなどをラインアップしている。こうした製品を利用すれば、最新のモデルでなくともコネクティッド機能をプラスして車内Wi-Fiを楽しめるようになるのだ。

 もっとも車内Wi-Fiを楽しむためだけにカーナビを買い替えるくらいであれば、機種代の安価なモバイルルーターを利用したほうが安上がりだろう。何を楽しみたいのか、どんな機能が必要なのかをしっかり見極めることも大切だ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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モトブログを作ること
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