雰囲気で買うと後悔するかも! 3人乗り以上で使うなら「避けたほうがいい」後席&ラゲッジの狭いSUVとは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■後席とラゲッジが狭いモデルと広いモデルを紹介

■車格が上だからといって広いとは限らない

■クルマ選びのポイントはラゲッジに重点を置く方がオススメだ

後席も荷室も思ったよりも狭いSUV

 SUVというと、家族や仲間とワイワイしながら、荷物をたくさん積んでアウトドアに出かける……というイメージがある。当然、SUVなら後席も荷室も広く、後席でも快適に過ごせ、荷物もたくさん積める、と思いがちである。が、それは主に中大型SUVの話であって、コンパクトクラス、ミドルクラス(のやや下)のSUVだと、それに当てはまらないSUVもあったりする。

 そこで、まずは後席が広くないSUVを紹介する。これは身長172cmの筆者の長年の後席インプレッション経験から言えば、後席に座った時の広さ、狭さ感は、頭上方向より膝まわり方向が決め手で、筆者の場合、長時間の着座では膝まわり空間160mm(たとえばVWゴルフ7)が最小限と感じている。それ以下だと膝頭に少々の空間があっても、下半身が身動きできない状態のように感じられ、窮屈な思いをさせられるのだ。

 一方、頭上方向は100mmもあれば、それほど気にならない。なぜなら乗車中は基本的に前を向いているわけで、前方視界が開けていれば、頭上空間の大小はほぼ無視できるのである。

 で、SUVで後席膝まわり空間が狭い車種として挙げられるのが、マツダCX-3。なにしろマツダ・デミオをベースに仕立てられたコンパクトSUVであり、後席居住空間はミニマムと考えるべき1台だ。具体的には、身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で(以下同)、頭上に105mmはともかく、膝まわりには90mmのスペースしかない。

 ちょっと前のSUVでは日産ジュークも後席が狭く、頭上に80mm、膝まわりも110mmでしかなく、側方視界もイマイチ。閉鎖感ある居住性だった。

 現在、販売されている車種で続けると、3ナンバーサイズなのに後席が狭めの車種としてトヨタ・ヤリスクロスがある。頭上に120mmはいいとして、膝まわり空間は115mmと、5ナンバーサイズのトヨタ・ライズ、ダイハツ・ロッキーの120mmと変わらない寸法なのである。

 ボディサイズはそれなりなのに、後席の広さ、居住性で「あれれ」と感じさせるのが、CX-3に続いてマツダ車で申し訳ないが、CX-30とMX-30だ。CX-30の後席は頭上に120mm、膝まわりに120mmと、筆者がある程度余裕をもって座れる160mmに届いていない。MX-30になると観音開きリアドアの乗降性、リヤサイドウインドウの小ささもあって、頭上に100mm、膝まわりに130mmの寸法以上に窮屈に感じてしまいがちなのである。

 また、輸入SUVではフィアット500Xの後席が、見た目のサイズ感より狭い印象で、頭上に135mm、膝まわりに105mmのスペース。基本のフィアット500が頭上70mm、膝まわり50mmだから、それよりはマシ……という感じである。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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