レッドブルの心中は穏やかじゃない!? ホンダのF1復帰の裏にあるストーリーを想像してみた (2/2ページ)

アストンとタッグ結成……これからのホンダF1

 さて、2026年からホンダとタッグを組むのは、アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ・ワン・チーム(以下:アストンマーティン)だ。今シーズンはここまで6戦中5度の表彰台を獲得していて、現在レッドブルに次いで2番目に力のあるチームである。ちなみに昨シーズンのアストンマーティンは10チーム中7位なので、昨シーズンから今シーズンにかけてもっとも成長したチームと言える。アストンマーティンのオーナーを務めるローレンス・ストロールは、チームに莫大な予算を投資。例えば330億円をかけてチームファクトリーを新調するなど、頂点を目指すために動き続けていて、今シーズンはその成果が出始めているのだ。

「アストンマーティンは頂点を目指すうえで、野心的な計画を実行してきましたが、ホンダとのワークスパートナーシップはジグゾーパズルの最後のピースのひとつです」とアストンマーティン・パフォーマンス・テクノロージーCEOのマーティン・ウィットマシュー。

 なお復帰発表会ではF1の技術が電動フラッグシップスポーツカーの開発にも活かせるという話もあり、高性能車を手がけるアストンマーティンとのコラボレーションモデルの誕生にも期待したいところなのだが、現段階でその計画はなしとのこと。せっかくタッグを組むなら、お互いの強み活かしたモデルを作り上げることで、いいマーケティング活動ができると思うのだが……。

まとめ

 2026年はPUのレギュレーションが変更されるため、おそらく勢力図も一新されるだろう。ここからは筆者の完全な妄想になるのだが、少々お付き合いして頂きたい。現在F1で最強のレッドブルはホンダを失い、2026年からレッドブル・パワートレインズ×フォードとして参戦する。レッドブルはホンダの力を借りないでPUを製造するのだが、最初からうまくいくとは少々考えづらい。レッドブルはホンダの撤退に伴いレッドブル・パワートレインズを設立したわけだが、まさかここまで早いタイミングでホンダが復帰するのは想定外だったはず……。第4期にホンダがパートナーを失いかけた際に手を差し伸べ、一緒に頂点へと這い上がったレッドブルの立場を考えると、ホンダに振り回された感があるし、気の毒と言えるだろう。

 一方、今もっとも成長しているアストンマーティンと、最強PUのホンダの組み合わせは初年度から化ける……いや、いきなりチャンピオンを獲得できる可能性が非常に高いのではないだろうか……。もちろんメルセデス・ベンツやフェラーリだって黙ってはいないだろうが……。

 メルセデス・ベンツ、フェラーリ、ルノーに加え、新規参入のアウディに、復活のホンダ。マニファクチャラー色が一層濃くなった2026年のF1開幕が本当に楽しみだけど、「ああじゃない、こうじゃない」と妄想できる今の時期が結構楽しかったりもする……。真相は3年後、明らかになる。


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