あまりの格好良さに日本への導入も期待したい! レクサスがオフ感満載の新型「GX」を世界初公開 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■レクサスから新型「GX」が発表された

■「GX」はランドクルーザープラドのレクサス版として海外で展開されているモデル

■最新機能などを多く採用しているほか、OVER TRAIL仕様という新モデルも追加

野性味溢れるレクサスの最新ヨンクが登場!

 先日、レクサスから最新のコンパクトSUV「LBX」が発表され大きな話題となったが、まだまだレクサスは止まらない。今回紹介するのはフラッグシップSUV「LX」と「RX」の中間に位置する「GX」だ。

 GXと聞いてピンとくる人はそう多くないのではないだろうか。それもそのはず。なぜならこのモデルはそもそも日本では展開されていない、海外専売モデルだからだ。

 なお、LXがランドクルーザーがベースとなっているように、先代までのGXの場合はランドクルーザープラドがベースとなっているのが特徴となる。

 今回発表されたGXは、まだプラドも発表されていない段階での新型でもあるので、まったく新しい1台といってもいいかもしれない。では、詳細を見ていこう。

 まず、今回のGXは「ザ・プレミアム・オフローダー」というコンセプトのもと作り上げられているのが特徴。プラットフォームは、2002年から使われていたものから一新した「GA-Fプラットフォーム」とし、LXと共通とした。よって同車はラダーフレームを採用する本格オフロードマシンというわけだ。ありとあらゆる道でも確実かつ快適にクルマを走らせることができる圧倒的な信頼性と、レクサスならではのプレミアム感を両立している仕立てだ。

 走りを支える要となるエンジンだが、今回のGXに用意されたのは「3.5リッターV6ツインターボ」と「2.4リッター直4ハイブリッド」となる。

 前者には、10速ATが組み合わされており、このミッションは発進時以外にはロックアップクラッチが作動する仕組みとなっているので、よりダイレクトなフィーリングを得ることが可能となっている。先代モデルは6速ATだったということもあり、より細かい制御が可能になっているほか、燃費などの向上にも一役買っている。

 エンジンはクラストップクラスの牽引性能を誇っており、3600kgまで牽引可能というスペックを誇っている。悪路でスタックしたクルマの救出はもちろん、キャンピングトレーラーの牽引も楽々こなす数値だ。また、トレーラースウェイコントロールを備えており、4輪にブレーキをかけながら車両のふらつきを抑える制御も行われる。

 後者は、ボディオンフレームのレクサス車では初となるハイブリッド仕様だ。エンジンは2.4リッターの直4となり、ミッションは8速ATとなる。モーターと湿式クラッチが一体となったユニットを組み合わせている。各ユニットは元々高い信頼性と堅牢性を持つものとして同社で使われていたので、ハイブリッドでありながらも圧倒的な信頼性を持ち、「どこへでも行けて帰ってこれる」というランドクルーザー譲りの信頼性を担保している。

 サスペンションは信頼性の高い構造を採用。フロントはハイマウントダブルウィッシュボーンとし、安定した車両姿勢を保つことに貢献。リヤは4リンクリジットサスペンションだ。こちらも車両安定性を高めるためにフロント同様徹底的に煮詰めたセッティングとなっている。そのほか、伸縮独立バルブやFCD(フリクションコントロールデバイス)などを導入し、車両のコンセプトに相応しい剛性と乗り心地も確保されている。

 GXを語る上で、ボディ剛性も忘れてはならない要素だ。今回は、乗り心地や車両姿勢といったあらゆるシーンでも安定したパフォーマンスを発揮するために、ドアの開口部やロッカー下端にスポット溶接の打点を増やしたほか、板金合わせ部やフロアなどには構造用接着剤を使用し、ボディ剛性の向上を図っている。そのほか、ラジエターサポート上部にクロスブレースを追加したり、リインホースの追加、各メンバーやホイールハウスなどにはブレースを追加してより堅牢なボディへと仕立てている。

 先述したように、GXはランドクルーザープラドの血統を汲むモデルとなっているので、悪路走破性も抜群にいい。今回の新型GXも、プロのラリードライバーからのフィードバックはもちろん、砂漠地帯や岩石路などなどありとあらゆる悪路での走破性も徹底的に煮詰められている。

 例えば、従来のGXと比較してアプローチアングルは5度立たせていたり、フロントオーバーハングを20mm短くするなど、たった数センチの単位でも、悪路走行時で有利に働くよう調整しているほか、サスペンションの減衰、悪路走行時のキックバックを低減する最新の電動パワーステアリングシステム、LEXUSE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)という新型サスペンションなど多くの装備が満載だ。このLEXUS E-KDSSというシステムは、レクサス初採用の装備で、前後の電動式スタビライザーを独立で制御して、あらゆる路面で前後輪を効率よく制御するシステムとなっている。とくに、岩石路やモーグル路で威力を発揮するシステムだ。悪路走行時に役立つクロールコントロールも備えているので、スタックからの脱出性能も高い。

 悪路走行時に大切なアクセルやブレーキのON/OFFに対する制御も緻密に行えるよう調整されているのもポイントで、さらにダウンヒルアシストコントロールという機能もある。オフロードマシンに欠かせない走行支援モードとして、「オート/ダート/スノー/マッド/ディープスノー/ロック」も用意される。GXで走れない路面はないと訴えかけてくるような、そんな装備と言えよう。

 野性味あふれるGXではあるが、レクサスブランドらしい一面として高い静粛性を持つのも自慢のポイント。今回の新型は、ラダーフレーム車でありながらも、路面からの入力を低減するためにボディとフレームを繋ぐキャップマウントの特性を最適化。また、エンジンノイズを低減するためにダッシュボードにダッシュインナーサイレンサーを導入。ノイズが入ってくる穴を徹底的に塞ぐ取り組みもしているほか、発泡剤や吸遮音材も最適な場所に配置し、ガラスにはアコースティックガラスを導入。風切り音も低減している。クルマのキャラクターとは真逆の快適な車内環境が自慢だ。


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