VWきっての伊達クルマ……なのに消えちゃった! 熱風の名がよく似合う「シロッコ」は生き様も熱かった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■フォルクスワーゲンはかつてスポーティな3ドアハッチバックの「シロッコ」をラインアップしていた

■初代は1973年デビューでジウジアーロによるスタイリッシュなボディが与えられた

■一時期コラードと車名を変えたが2008年に復活し、のちに「R」も追加された

アフリカ大陸から地中海に吹く風を車名とした「シロッコ」

 スタイリッシュな3ドアハッチバッククーペスタイルのボディとスポーティな走り。フォルクスワーゲンがビートルに代わって誕生させたゴルフから派生させた(実際にはゴルフのほうがデビューはあとになるのだが)、「シロッコ」を覚えている人はどれくらいいるだろうか。

 ちなみにシロッコとは北アフリカの砂漠地帯から地中海に吹きこむ熱風のことで、それもまたシロッコが求めたコンセプトには良く似合うネーミングだった。

 初代シロッコが登場したのは1973年(1974年モデル)のことになるが、イタルデザインのジョルジョット・ジウジアーロによって描かれたそのボディデザインは、じつにスタイリッシュなものだった。

 搭載されたエンジンは1.1リッターと1.6リッターの両直列4気筒SOHCで、1.6リッターにはチューニングの異なる2タイプのエンジンが用意されていた。最高出力は1.1リッターが60馬力、1.6リッターは70馬力と85馬力というスペックだったが、のちにGTIの名を掲げてアメリカ市場に輸出されていた85馬力仕様は、さらに排気量を1.7リッターに拡大してメカニカルフューエルインジェクションを装備、110馬力の最高出力を発揮した「GTI」としてラインアップに加わっている。

 この初代シロッコでは、ほかにシリーズ途中でワイパーがそれまでの2本から1本に改められたり、フロントのバンパーが大型化され、それと同時にウインカーランプもより視認性の良いサイズに拡大されたりと、さらに実用性を高めるためのマイナーチェンジも行われた。

 日本仕様のシロッコは1976年にデビューした。1.5リッターの70馬力エンジンを搭載したTSがファーストモデルで、翌1977年には82馬力のLSと、1.5リッターで75馬力の最高出力を得たGTEが加わる。

 1980年にはさらにこのGTEは1.6リッターの82馬力仕様へと進化し、最終的には1.7リッターの排気量でKジェトロニックを組み合わせたモデルに進化。78馬力の最高出力でコンパクト・スポーツの人気モデルとなった。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

新着情報