長期放置したクルマはそのままエンジンをかけちゃダメ! 始動の手順と「どのぐらいの期間の放置」なら普通にかけていいのか (1/2ページ)

この記事をまとめると

■クルマは長期保管しているとさまざまな箇所が傷んでくる

■長期間放置しているとエンジン内のオイルがオイルパンへ落ちてしまう

■コールドスタートするとエンジン内が痛みやすいほかバッテリーやブレーキも劣化しやすい

長い間クルマを動かなさかったら次に乗るときどうすればいい?

 クルマを長い間動かしてないとき、次にエンジンをかける際に大きなダメージを与えることがあるという。では、どうしたらいいのか、どれくらいの期間あけたらダメなのだろうか。

 エンジンにもっとも厳しいのはドライスタートだと言われる。これはオイルが重力でオイルパンに落ちてしまっている状況でエンジンをかけること。

 ヘッドにオイルがなくてカラカラの状況でカムシャフトがまわることによって、バルブを押したり、ピストンが上下するときにオイルがまわっていないと金属同士が直接摩擦してダメージを受けてしまうことを指す。

 なので、長期保管車両の再始動時はスパークプラグを一旦外して圧縮が抜けるようにして負担を減らし、エンジンがかからない状況で何度かセルモーターをまわして、オイルポンプからオイルを圧送したほうが良いとされる。

 名門レーシングガレージである「つちやエンジニアリング」の故土屋春雄さんは、「プラグホールからオイルをちょっとだけ入れたほうがいい。じゃないとシリンダーが焼き付いちゃう」と言って、古いレーシングカーの再始動時にはとくに気をつけていた記憶がある。

 このように、長期間保管していて、ヘッド内部のオイルが完全にカラカラになってしまっていたなら、多少手間ではあるが、プラグを外してクランキングをするのが無難だ。

 そのほか気をつけたいのは、長期間保管していた車両だとプラグホールにホコリが溜まっていることも多い。なので、あらかじめエアブローなどで綺麗にしてからブラグを外さないと、そのホコリがシリンダーに落ちて思わぬトラブルを招くこともあるので要注意だ。


加茂 新 KAMO ARATA

チューニングジャーナリスト

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