不祥事だらけでユーザーも疑心暗鬼! 安心して中古車を買うにはどうすればいいのか?

この記事をまとめると

■大手中古車販売店の相次ぐ不祥事が発覚した

■中古車のコンディションは前ユーザーの使い方で大きく異なるのが最大のネックだ

■中古車を安心して買う上で必要なのは、信頼性の高い店を探すことに尽きる

安心できる店を探すことが1番の策だ

 ビッグモーターによる自動車保険金の不正請求問題に加えて、ネクステージでも保険契約のねつ造があったことが明らかにされた。いずれも自動車保険に関係する問題で、ビッグモーターとネクステージは、中古車の販売や買い取りの大手だ。

 クルマの場合は、車両を購入した業者に車検、点検、修理、保険などを任せることが多い。そうなると、自動車保険で不正を行う業者からクルマを買ったら、自分も同様の被害にあう危険が生じる。中古車業者選びは慎重に行いたい。

中古車販売店のイメージ写真

 そして中古車は、個々の車両によって状態がすべて異なるから、それを詳細に把握するのは実質的に不可能だ。そうなると中古車は、自動車保険で不正をするか否かという以前に、業者の信頼性の上に成り立つ商品になる。新車を含めて、商品はすべて信頼性を前提にするが、中古車はとくにその傾向が強い。

 したがって、中古車を安心して買うには、まず信頼の置ける業者を見つけることが大切だ。車両の良いところと悪いところを隠さずに説明して、その状態を反映させた適正な価格を提示する。そのような業者から中古車を購入すれば、トクをすることはなくとも、損をせずに安心して使える可能性が高い。

中古車展示場のイメージ写真

 中古車業者にとっても、このような営業を続けていると、少なくとも悪い評判は立たない。長く続けられるから、結果的には賢い商売を行えるのだ。

 安心して中古車を買うには、このような店舗を探す。長年にわたり、同じ場所で営業している中古車販売店は、それだけで信用度を高める。商売をしている時間の経過が価値を生み出す。

 逆に急成長した業者にはいろいろなパターンがある。もちろん信頼性の高い業者もあるが、ビッグモーターやネクステージが急成長によって注目を浴びたことも事実だ。

 中古車業者の信頼性をさらに高める要素として保証制度もある。中古車の状態は、前のユーザーの使い方次第でさまざまだから、予想外の故障が発生することも多い。中古車の購入では避けられないリスクだが、それを多少なりともカバーできるのが保証制度だ。

 保証に関係した話では、修理工場の併設もある。修理工場が併設されないと、保証修理のために業者に出すことになって業者側のコスト負担になるが、修理工場が併設されていれば低コストで直せる。

入庫作業

 ただしビッグモーターでは、併設された修理工場で大掛かりな不正が行われていた。心配なら、保証修理を除いた車検などのアフターサービスは、別の業者に依頼する方法もある。複数の業者を使うことで、信用度を客観的に判断する方法もある。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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