サンデー&ペーパードライバーは「稀に運転すること」自体が危険と考えるべき! 安全かつ違反しないドライブのコツとは

この記事をまとめると

■「サンデードライバー」は運転に不慣れなことが多く、運転すると稀に大きな危険を伴うことがある

■「サンデードライバー」の交通違反は周囲に対する気配りの不足から生じる

■常に安全のために運転の基本操作に慣れてておき、周囲をよく見ながら走ることが大切だ

サンデードライバーならまずは運転することに慣れよう

 週末だけ運転するいわゆるサンデードライバーは、当然ながら運転に不慣れだ。そのために運転の基本操作をすることだけに大半の能力を使って、車両の周囲に対する気配りはおろそかになりやすい。したがって交通違反もしやすいが、それ以上に事故の危険を生み出すことが問題だ。

 いい換えれば、運転免許を保有しながら週末しか運転しないサンデードライバー、さらにほとんど運転しないペーパードライバーは、まれに運転すること自体が危険な行為だと考えていただきたい。絶対に運転しないなら話は別だが、まれに運転すると大きな危険を伴う。ドライバーによって個人差はあるが、せめて1週間に2回くらいは、運転していただきたい。

 とくに運転免許を取得した直後のドライバーは、単に運転する行為を許されたに過ぎない。運転免許の取得から1年間は、2日に1度は運転して、慣れることが大切だ。

 そして交通違反も、主に車両の周囲に対する気配りの不足から生じる。ちなみに交通取り締まり件数の中で、もっとも多いのは一時停止違反だ。一時停止違反は、取り締まりを頻繁に実施するために件数が増えた事情もあるが、周囲に対する気配りの乏しいドライバーは、一時停止の標識も見落としやすい。

 したがって取り締まりの対策ではなく、安全運転のために、標識を見落とさないように意識しながら運転したい。

 同時に標識にも、視認性を向上する工夫が必要だ。樹木が標識に引っかかって見えにくいこともある。標識のサイズも、一時停止は左右が800mmを基本寸法にするが、道路環境に応じて533mm、1200mm、1600mmも設定する見やすさへの配慮も必要だ。取り締まりの件数を増やして反則金を稼ぐために、見にくい標識を残すことがあってはならない。

 交通取り締まりの件数で2番目に多いのは最高速度違反だ。運転に不慣れなドライバーは、速度をあまり高めないと思われるが、それでも標識の確認は大切だ。周囲の車両が妙に速度を下げたときなど、道幅の割に制限速度が低く、前方で取り締まりを行っていたりする。周囲の交通の流れも把握したい。

 これも本来の目的は、取り締まりの対策ではなく安全性の向上だ。たとえば2車線道路を走行中、降雪で前方が見にくくなり、隣の車線のクルマが一斉に速度を下げたとする。このときに漫然と車両を進ませると、降雪のなかから突然、衝突している車両が現われたりする。隣の車両が速度を下げた段階で、前方の事故を疑い、自車も速度を下げねばならない。その基本は標識の確認と同じだ。

 このほか、取り締まりで多いのは、車両進入禁止、右左折の禁止といった通行禁止違反、信号無視などだが、これらも周囲に対する注意不足によって発生する。常に安全のために、運転の基本操作に慣れておき、気持ちに余裕を持ち、標識を含めて周囲をよく見ながら走ることが大切だ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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