デコトラって街で見かけなくなったなぁ……と思ったらじつは増えていた! 時代と共に変わるデコトラの姿とは?

この記事をまとめると

■デコトラの飾り方は時代によって変化している

■いまは造りボディと呼ばれるものが人気だ

■ドライバーがトラックを飾る理由についても考察

荷台部分をイチから製作する「造りボディ」が人気

 派手なデコトラで仕事をすることが難しくなった現代。それゆえにデコトラが少なくなったと思われてしまいがちだが、じつのところはそうでもない。むしろ、過去よりも確実に増えているといえるだろう。

 デコトラに興味がない人ならば「派手なトラックこそがデコトラだ」という認識だろう。しかし、デコトラ界では、飾り方そのものに変化が生じている。昭和や平成初期のようなド派手なデコレーションを纏うのではなく、荷主や顧客を刺激しないような飾り方に転じているのだ。

 例えば、造りボディと呼ばれるものが人気を集めている。ボディとは荷物を積むための荷台のことを指すのだが、その荷台部分をイチからオーダーメイドで製作するのだ。そうすることで強度を高めることができるし、見た目の良さも得られるのである。飾りが装着されていなくても、この造りボディを載せているだけでデコトラだと認識され、ファンからは羨望の眼差しを浴びるのだ。

 そんな造りボディを製作するには、とにかくお金がかかる。そのため、ド派手な装飾を纏ったデコトラよりも費用をかけているケースも多い。すべてはこだわり次第なのだが、仕事をする以上、一般の人たちを刺激しないような策を講じているわけだ。だからこそ、知識がない人たちはデコトラが少なくなったと感じるのだが、それも狙い通りの結果であるといえるだろう。

 それに加えて、現代では趣味でデコトラを所有する人たちもたくさん存在する。だからこそ、デコトラの数は確実に増えていると断言できる。

 しかし、なぜに飾り方を変えてまで仕事車を飾ろうとするのか。それは、トラックそのものが恋人であり、自分の家のような存在であるからだ。一日の大半をトラックと過ごすデコトラ野郎からすれば、そんな大切な存在を、自分の気に入った仕様にしたいと考えるのは道理だろう。トラックとは仕事の道具であるため、そこに情熱を注ぐのは職人たちと変わらないのである。

 そこまで手をかけたトラックに乗る以上、事故は起こせない。フロントバンパーだけでも数百万円をかけて製作する人が多いため、不注意で壊すことなどできない。そのため、自ずと運転にも慎重さが芽生えるのである。そのようにトラックを大切に扱うドライバーこそ、荷物も大切に運ぶもの。連日のようにトラック関連の事故が世間を騒がせているが、飾ったデコトラが加害車両となるケースは限りなく少ないはずだ。

 デコトラは世間から煙たがられてしまう傾向になるが、デコトラこそが荷物を大切に扱い、運び届けてくれる存在ともいえる。その事実に荷主や世間が気づいてくれたのなら、きっと日本の物流はより一層の飛躍を遂げるに違いない。


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